『哀唄』




愛している
何度心で呟いても
あなたに届かない
想いだけが
募るばかりで





深々と降るこの雪のように
わたしの心に積もるばかり
カタチの違う結晶たちが
ここだけを
居場所にしているみたい





いっそ溶けてしまえばと
独り言が漏れそうになる
何処かで守って閉じ込めて
小さな胸は膨らむばかり…





冷たい風が視線のようで
かじかむ身体を
突き刺している
勢いは増し吹雪と化して
心が傾きそうになる





それでも
触れていたい
タッチパネルを
なぞるように





作/toshi