『月灯り』





大奥の片隅の縁側で

春の花咲く

夜空を見上げながら



あなたの優しさを想う



遠い夏の浜の

思い出と共に

こうして今もなお

あなたから

時折届く文を

胸に抱き



心温かく

ときめいてしまって

眠れずに



月を追う今宵






作/かっぱぷいこ





。。。。。。





遠く離れたこの地

先方には

幾つもの障壁

引き返すわけにはいかない



君をこの地で

安堵させるためにも



ハングリー

振り絞って

頑張ってみる



今宵は

月灯りを

体中に浴びて



朝陽とともに

障壁を打ち破って



暁には

すぐさま

君を迎えに



君の待つ

大奥へ…





作/江彰 透