最初は、グループ交際を、数ヶ月していた三対三の男女。
いつも僕の隣には、彼女がいた。
密かに惚れた彼女に単独で、電話してみた。
もちろん、その前に、親友達に決意表明。
「もしも~し」
「はぁーいっ♪ 」
「寝てた?」
「ううん!」
その後、愛の告白。
ただ、君の返事は
「好きだよ! でもね!」
「あなたは、プレイボーイ風だもん・・・」
電話口で、思わず絶句。
こうして、グループ交際から抜けていった。
その後、君は僕の親友と交際
そして、結婚、出産、幸せな家庭生活。
その後、幼馴染の親友の奥さんとして、
顔を合わせることもしばしば。
ただ、お互い視線は、奥歯にものが挟まってるかのように、遠慮がち。
こうして
時は、三十年を費やしていった。
親友の仕事場にサプライズに五年ぶりに訪問。
インターホンを押して
「国立社長 居てますか?」
事務員らしき女性が
「ハイ! 少々お待ちください!」
国立が扉を開けて
お互い
「オオオオッ♪ 」
歓声を上げる。
「浦和! 入って! 入って!」
国立は案内しながら、事務所内の誰かに
「おい! 浦和やぞぉ!」
そこには、
彼女が、待っていた。
お互い、あのときのように
遠慮がちな視線を合わせて
「奥さん! 変われへんな!」
「あなたも 変わらないね!」
END