親愛なるロゼさんの200作目の記念作『僕のつぶやき』 おめでとうございます。

『僕のつぶやき』

誰かを心から愛したかったのです

狂おしく

抱いても抱いても足りなくて

まるごと齧ってしまいたいくらいに

誰かに尽くしたかったのです

助けたくて

わがままをたっぷり言わせて

ひざまずいてもいいくらいに

誰かを守りたかったのです

渡したくなくて

言い寄る男たちを追い払って

ボディガードさながらに

誰かに触れていたかったのです

寂しくて

指先だけでも落ち着いて

多くは望まない代わりに

誰かの唇が欲しかったのです

たまらなくて

初めて気づかされて

こんなに口づけが好きだったなんて

誰かに教えたかったのです

役にたちたくて

メカ音痴や方向音痴が

可愛くてたまらないから

誰かを見つめていたかったのです

飽きるはずはなくて

後姿さえこの目に

永遠に焼きつくように

誰かに注いであげたかったのです

きめ細かい泡で

美味しいよって

悦ぶ顔が見たくて

誰かと笑いたかったのです

おかしくて

楽しい時間が過ぎて

何もかもが薔薇色みたいに

誰かと泣きたかったのです

通じ合う想いで

涙を拭き合えて

同じ毛布に包まれているように


☆ ☆ ☆



時には恋人で

時には母で

時には妹で

時には友達で

時には同化した存在で


☆ ☆ ☆



誰かは誰か?と

探し続けていた

遠回りではなくて

これが最短距離で

あなたに出会うために

全ては仕組まれていたと

やっとわかった気がする

いつまでも

ずっと傍にいて欲しいから

あなたがあなたのままでいから

そのままでいいから

あなたが迷ったとしても

いつもの場所で待っているから

二人のこれまでの軌跡を思い出し

走ってくるあなたを思い描く

できるなら

年老いても二人

ときめいていられるようにと

出会えた奇跡を噛みしめて一人呟く

そんな秋の日

2010年9月30日

外は雨


☆ ☆ ☆




  … うん。わかってる。



・・・・・・



少し拝読して想ったこと書いてみます。


今の時代に限らず古今東西

人はつい結果を求めすぎて

また

焦点がずれてしまって

息切れしまいがち


童話の「うさぎとかめ」

どちらがゴールが早いか?

うさぎさんはカメさんをターゲットにしたため

途中小休止しすぎて

かめさんに敗れるんだけど


さて

かめさんはどうだったんでしょうね


わたしが思うに

かめさんはうさぎさんとの競争でのゴールは

あくまでも通過点

ゴールはある意味

目指してなく

「ゴールはいつかはたどり着く」

って一目置いているだけで

歩き続けたんじゃないのかなって!?


うさぎさんと終わったあとも

先へ先へと歩んでいるのかなって!?


前置きが長くなりましたが

ロゼさん

の作品にでてくる主人公

愛する人への想い

「恋人で 母で 妹で 友達で 同化した存在で」

に集約されているように

見返りは求めてない訳じゃなく

「見返りはいつかは回ってくる」

と先ほどのカメさんじゃないけど

一途に

エンドレスに

愛し続けて

歩んでるのかなって

感じました。


ロゼさん

素敵な記念作品に出逢えて光栄です。

これからも末永く拝読できれば幸いです。