イラストレーター村田峻治の日常 -547ページ目

観ておいた方が良い作品【そして、ひと粒のひかり】

観終わって、中々いい邦題だと思った。

【そして、ひと粒のひかり(Maria Full of Grace) 2004】
アニメーター村田峻治の日常-そして、ひと粒のひかり

主演のCatalina Sandino Morenoはデビュー作のこの映画で

コロンビア人として初めてアカデミー主演女優賞にノミネートされ、ベルリン国際映画祭女優賞等を受賞

作品自体も2004年サンダンス映画祭観客賞を受賞し

ベルリン国際映画祭 金熊賞ノミネート等、非常に評価が高かったので

楽しみにしていたが、期待通りの秀作だった。

主人公のマリアがストーリー前半で抱えている問題(妊娠・バラ工場からのドロップアウト)は

渋谷辺りを歩いている女子高生とさして変わりない。

思春期に有りがちな反抗期は万国共通なのだとも思った。

日本なら教師とトラブルになって高校を退学して、そのままフラフラ出来たとしても

貧困に喘ぐコロンビアでは、上司とトラブルになって辞めても他に職はない。

麻薬の袋を飲み込み、密輸するmuleという仕事への誘いに乗るのもよく分かる。

淡々とした描写のおかげで悲壮感をあまり感じずに済むが

映画そのものが描いているものは非常に深刻な問題だ。

『インディスワールド』『ホテル・ルワンダ』等の様に、観て、知っておかなければならない映画の一つだと思う。

ラテンアメリカ諸国の抱える貧困を解決しなければ、アメリカの麻薬問題も終わらないだろう。

しかし、ラストのマリアの姿には雄々しさと

母としての女性の逞しさに対する畏敬の念を感じずにはいられない。