第14回『アインゴットの眼』には、走査能力を備えた三つ目のサイバディ―アインゴットが登場する。未だに良くわからないのだが、綺羅星十字団が目指している「計画の最終段階」に達する為には、島の何処かにいる「四人の巫女」を見つけ出さなくてはならないらしい。全ての巫女が揃った時、十字団の野望は限りなく達成に近づくのだ。彼らの野望は何かと言うと「現実界におけるサイバディの利用と管理」である。古代銀河文明が遺したとされる強力兵器を使って、人間界に覇を唱えようと言うのだろうか?だが、彼らの言動や行動を見たり聞いたりしていると、それほど単純な内容ではなさそうである。

果たして「サイバディの管理」は可能なのか。アインゴットの暴走さえ制御できないような十字団の皆さんには、この仕事は荷が重過ぎるのではないだろうか?そもそも、人類などが触れるべきものではないのかも知れない。人間は自らが作り出したテクノロジーさえコントロールし切れていないのである。どうせ、やめろと言っても、やめやしないだろう。十字団のメンバーは異様な使命感に燃えているからだ。サイバディの発掘と起動が、人類の破滅に繋がらない事を祈っている。


今や、秘密結社の目的も多様化している。地球征服とか、人類皆殺しとか、昔の悪役敵役は実にわかりやすかった。それをやっつける主人公は「正義の体現者」として賞賛されていた。恐らく『エヴァ』辺りが決定づけたのだろうが「光と闇の対立」という構図だけでは、作る側も観る側も満足できなくなってきたのである。姿勢そのものに関しては、俺もある程度の賛同を示したいが、試みが成功しているかどうかは別問題である。必要以上に深刻な表情をしたキャラクター群が―喋っている本人が、どこまで理解しているかどうかも疑わしいような―難解台詞を延々と積み重ねる光景にはいい加減ウンザリさせられる。

結果、物語は崩壊し、構想倒れの自爆現象を引き起こすという有様だ。どうか、身の丈に合った動画制作を心掛けてもらいたい。資質の向き不向きを考え、失敗や座礁が避けられないようなら、最初から「危険領域」には踏み込まなければ良い。

その点『スタードライバー』は地雷原を巧みに回避している。なにやら小難しい部分もあるにはあるが、全体が瓦解するほどではない。基本的には娯楽性豊かな作風に仕上がっている。哲学動画に食傷気味の人も、これなら受け入れられると思う。


第14回から、オープニング&エンディングの映像が新しくなった。個人的には旧作の方が好きである。特にオープニングは秀逸な出来映えであった。

叢に寝転び、天空を見詰めていたタクトがおもむろに立ち上がり、階段を敏捷に駆け登ったかと思えば、今度は軽快に駆け降り、そのまま島内を全力疾走。勢いを保ったまま砂浜に飛び出し、海面を切り裂いて出現した愛機タウバーンに―輝線と化して―乗り込むまでをワンカットで捉えている。俺は動画界の技能者ランキングに詳しくないので余り自信はないが、多分、名のある作画師さんの仕事であろう。