近藤勇35歳。土方歳三35歳。沖田総司25歳。斬首、戦死、病死…新撰組を代表する三剣士は、いずれも壮絶な最期を遂げている。三人とも短命である。沖田は二十代。無念の死だったと思う。
人間に与えられた運気や運勢は、量的にはそんなに変わらないのではないか。ガソリンの保有量は誰でも同じなのではあるまいか。過激に燃焼すれば、その分だけ、終焉の訪れも早くなる。俺などは、何事も為さぬまま、無意味に年齢を重ねる類いだろう。ガソリンの使い方に関しては各人様々である。一挙に爆発させるか、省エネ運転に徹するかは、その者の意志次第、才覚次第である。
新撰組という奇妙な集団に興味を持ち始めてから随分時間が経つ。まだまだ理解が及んでいない部分が多い。もしかすると、何もわかっていないのかも知れない。本格的に研究している訳ではない。映像作品を観たり、小説や資料を読んだりしている程度である。新撰組だけを追いかけていても、全体像は一向に見えてこない。彼らが生きた時代や風俗、周辺の人間関係も掘り下げなくては「新撰組はつかめない」のである。表層的な面白さを得て満足してしまっている。この段階を突き抜けなくてはならないのだが、眼の前に分厚い岩壁が立ち塞がっている。幕末という時代は複雑過ぎて、俺の脳味噌では把握し切れないのである。
俺にとって、歴史とは、高くて険しい山岳のようなもの。二合目三合目辺りまでは登れるが、毎回退却を余儀なくされている。そろそろ疲れてきた。しかし、俺は頭も悪いけど、諦めも悪いのだ。意欲が続く限りは、何度でも挑戦する心算である。