『なう』の操作や管理にも大分慣れてきた。なうには字数制限が設定されている。140字内に文章を収めるのがルールである。少ないのは構わないが、オーバーは許されない。白紙の投稿画面には「140」と表示されており、打ち込みを始めると、表示数字もそれに併せて減ってゆく仕掛けだ。規定数を超えると、赤に変わる。

140字と聞くと、少ないように感じるかも知れないが、結構な内容が詰め込める。表意文字である漢字の強味である。漢字を使う事で、文章に奥行きを与える事が出来る。アルファベット(表音文字)ではこうはゆかない。

なう投稿を重ねながら、日本語の面白さや独自性を再認識した。漢字と平仮名とカタカナが組み合わさり、ひとつの文章(世界)を構築している。文字の配置や配列自体に美しさを持たせられれば最高なのだが、俺程度の技量では困難である。


字数制限と言えば、老舗映画雑誌『キネマ旬報』の「読者の映画評」を想起する。今もそうだろうが、確か800字から1000字以内だった筈だ。熱心に投稿していた時期がある。インターネットを知る前の話である。ワープロ打ちの文章を郵送で送っていた。憧れのキネ旬。田舎の映画好きとしては、精一杯のアプローチ。

掲載された時の驚きと、自分の文章が活字になった際の喜び。あの嬉しさは忘れられない。当時の俺には「800」は高い壁であった。最初は何を書けば良いのかさえわからなかった。書いては消し、消しては書いた。稚拙な文章だが、一生懸命さが認められたのか、誌面を汚す名誉を何度か頂戴した。

現在の俺に「あの頃の文章」を書いてみろと言われても、恐らく無理であろう。筆力は多少向上した(と、思いたい)が、純粋な感覚を喪失してしまったからである。当時の俺は、知識が足りない分を、情熱で埋めようとしていた。

俺も若かった。そして、若さというものは、二度とは戻ってこない。