『マスターオブモンスターズ』(MSX2版)は1989年に発売された作品である。
書くまでもないと思うが…英語表記だと『Master of Monsters』に、なる。
パソコンゲーム史上に輝く大名作―金字塔だと、俺は確信している。
シリーズ第一作の段階で「至高の水準」に達してしまっている。
単独でも遊べるし、人間同士の対決も可能である。
巨人コロサスの存在を教えてくれたという意味でも感慨深いゲームだ。
内容を一言で説明(表現)するなら、これは「怪物将棋」である。
魔法と剣と竜の時代を舞台にした戦略遊戯―妖怪大戦争である。
五人(五種類)の魔術師―マスターが登場する。
ウォーロック、ソーサラー、サモナー、ネクロマンサー、ウィザード。
彼ら五大魔術師が、将棋の玉(王)将―チェスのキングに該当する。
プレイヤーは任意のマスターを選んで、敵勢力と激突するのである。
敵マスターを詰め(殺し)たら勝利。自マスターを詰ま(殺)されたら敗北である。
善・中立・悪…マスターは三属性の内のひとつに属している。
マスターの属性が作戦や戦況に様々な形で影響を及ぼしてくるのである。
ある時期まで『マスターオブモンスターズ』は正月の定番遊戯であった。
たっぷりと時間のかかるゲームである。正月ぐらいしか遊ぶ機会がないのだ。
知友と軽く酒でも呑みながら、ワイワイやるには最適最良のゲームであった。
人間対人間の勝負になると、予測外の珍事や怪事が発生する。
それがまた楽しい。何が起きるかわからないから面白いのだ。
個性的メンバーが繰り出す奇手妙手の数々に、俺は度肝を抜かれた。
自分とは異なる視点や思考に刺激され、俺の脳味噌も随分活性化した。
文字通り「パソコンがぶっ壊れる」まで、遊んだ。遊び尽くした。
ここまで遊んだのだから、システムソフトさん、表彰状をください。
もし壊れなかったら、王座は揺るがなかった。ずっとやり続けていたと思う。
愛機復活は絶望と知り、俺達は「第二の定番」を求めて、試行錯誤を重ねた。
結果、俺達が選んだのが、土地売買ゲーム―モノポリーだった。これも面白い。
モノポリーに関しては、別項で詳しく述べたいと考えている。
『マスターオブモンスターズ』の画面(盤面)に再び臨む日はやって来るだろうか?
恐らくあるまい。あるまいが、熱闘の記憶は、俺が生きている限り、不滅である。