少し慣れてきた様子のジュニジュニなれど、
夕方などに、窓際でないて、外の家族の姿を探す姿には、
毎回、胸が痛む。
庭猫を次々と卒業し、独り立ちしたジュニジュニの兄弟たち。
この前までは、リビングのガラス越しに姿を確認していたのに、
ぱったりと姿を見せない。
せつない声で、兄弟を探す姿に、
私は、捕まえなかった方がよかったのかも?と後悔の念がちらつく。
それでもって、ある日、ジュニジュニの鳴き声が始まったら、
私もないてみた。
もちろん、ニャアと。
実は、小4の時に小屋で生まれた野良の子猫をおびき出すために
鳴き声を練習して、今でも、うまいのである。
ジュニジュニは、なんと、4匹目の猫が家の中にいる!
兄弟かも!と思ったらしい。
声の主を探して、家中を動き、声の主を求め、
そして、私のそばに。
猫の声がするたびに、私を見ては、そんなはずはないと、
あたりを見渡す。
その真剣なまなざしに、ちょっと、申し訳ないなあと思ったけど。
好奇心が勝ったらしく、せつない鳴き声は止まった。
その夜、掛布団越しに体温を感じるほどに体をぺったりと寄せて
私のそばで寝てくれたジュニジュニ。
はじめてのしあわせ。
4匹目の猫になれたのかなあ、私。