構造デザインという東京大学での講義をそのまま本にした1冊
内藤廣ってデザイナーじゃないの?とか買った当初は思ってたけど
こういう本を書けるのだから構造にも深い理解があるんだと思う。
S造、RC造、W造と材料別に講義がされていてこんな講義があれば是非もぐりこんで受けてみたい!とか思ってしまう。
比較的読みやすく、建築のこういった本とくに構造系の本では最も読みやすいかもしれない。
構造解析は実務では市販されているソフトを使うということをよく耳にする。
そうなれば、解析の中身はブラックボックスになってしまう。
もちろん確認もするんだろうけど、
材料の性質をよく知る事の大事さや、現場の経験の尊さを強く感じた。
また、いま構造はなんでもありのポストモダニズムだということがあって、
その部分にはすごく共感した。
せんだいメディアをはじめとして、最近解析技術の発展とともにすごい構造物が多くなっていて
建物(構造技術の)博物館のような
ものめずらしい構造、意匠が競って建てられている印象がある。
何がデザインなのか、何が技術なのか。
この本には氏なりの技術、デザインに対するものが明確にある。
デザインとは技術を翻訳すること。
この本はまた、読み返してみようと思う。