まもなく
一時間になろうとした時
樹くんから連絡が来た
こわくて
すぐ見れなかった
こわくない
そう念じてLINEを開いた
「今どこ?」
「家は落ち着いた、帰ってないよ」
帰ってなかったんだ…
そっか
力が抜けた
はぁー
急に大きいため息を
ついたからか隣の人が
びっくりしてた
すみません、、
自分の中だけの決断だったのに
そうならずに済んだことに
ほっとしてた
頭を下げて
目を閉じた
また縁が切れなかった
何度も
切れそうで切れない
その不思議さに口がほころんだ
「迎えにいくよ」
「待ってて」
「うん、待ってる」
うれしさが
じわりじわり
さっきまで
別れる決心をしていた
こんなにも
はっきりと思えたのは初めて
この思いにたどり着けたことは
また次のステージに来たような
気がした
樹くんの顔が見えた
疲れきった顔で
目尻にシワを寄せて
笑ってた
そんな顔しないでよ
笑いながら涙が出ちゃう
一度は離した手を
またぎゅっと繋いだ