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BI・CI・CLASSICAのブログ

BI CI CLASSICA~ イタリア語で「旧い自転車」を意味する。
旧き良きヴィンテージ・ロードの世界観をイタリア人オーナー
VELATIの思想、言葉を通して伝えていきます。

 

    CIAO   秋も深まってまいりますが、皆さんコロナに屈せず自転車生活してますか。

                   

   私はといいますと、毎日美しい自転車達に囲まれ、お客さんのご要望にお答えするという

 

  とても幸せな日々です。

 

   今回はその中の1コマをお話します。

 

 

 

  そうです、ヴェラ-ティフレ-ム 現時点受注最終号機 VF-12(HT氏)です。

 

 でも、今回なぜこのような真面目なタイトルなのかといいますと

 

 そうなんです。フレ-ムの色が、ハ-トランドビ-ルの色と全く同じ!

 

  といいますか真面目な話、 このフレ-ムに関わった皆さんのお話です。

 

 まず、オ-ナ-のHT氏 関東地方の方なんですが、

 

 わざわざうちの近所の塗装屋さんにまで足をお運びいただくやら

 

 事前にカラ-サンプルにと、ビ-ルを1ケ-スお送りいただくやら

 

 という大盤振る舞い。酔っぱらって色がわかりませぬう-! #☆*@%$#”▽

 

 

 てなことにはなりませんがなんとも美しい塗色 そうです上村塗装さんです。

 

 ガラスの色を金属に置き換えるとは ド職人? ザ職人!

 

  そして、オ-ナ-氏ははるばる福岡の原田さん今のもとにも通われました。

 

 今回初めての DI2(シマノ電動変速コンポ)用特殊内蔵鬼工作--。

 

 原田さんもいままで以上に職人を発揮!配線内蔵工作等も素晴らしいですし、

 

 こちらも初めてのなで肩フォ-ククラウンバ-ジョン!ヴェラ-ティ刻印入!!!!

 

 

 すごい、すごすぎる情熱。あついです。なまめかしいバックシャン。

 

 

 ゴ-ルドの文字も ハ-トランドグリ-ンに合わせてアドリブでホワイトに決定

 

 

 そして梱包はこの私めが・・・。ここでなにかあってはえらいことに・・・。

 

 しかし飛脚便が到着するも、当のHT氏なかなか封印を解かれない!なぜ???Way?

 

 

 とうとう丸一日、お好み焼きを食べたりやなんやかんやで気を紛らわせ、

 

 謎の修行をされたあと、開梱されたと聞きます。     

 

 

  ふう  (--)¥  何もなかったみたい・・・。良かった。

 

 

 こうして皆さんの思いが結集し、素晴らしいものが出来上がったことに感謝します。

 

  ほんとに楽しかったです。

 

   あと、少しお知らせです。来月11月より土曜日も営業いたします。

 

  平日と同じ朝10時より19時となります。

 

  パ-ツ単体の販売、レストア相談もおこなっておりますので、お越しください。

 

      それでは CIAO CIAO!

 

 

  こんにちは。いろいろありまして、ご無沙汰していました。

 

 夏の暑さが少し和らぎかけている今日この頃です。

 

  今回久しぶりにヴェラ-ティフレ-ム完成車のご紹介です。2台とも同じオ-ナ-K様のものです。

 

 一台目は以前紹介しましたが、K様の手が入りグレ-ドアップしています。

 

 

ステム上の彫刻グラデ-ションカラ-の差色が映える

 

 

もともとリムに貼ってあった派手なステッカ-を剥がして研磨!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、今回の新たな1台はと。

 

 

 

 

 

ま、まばゆい・・・。

 

ゴ-ジャスな中にもシックなパ-ツ使い・・・。

 

バ-テ-プは今はなきフジトシ本革

 

 

 渾身のドリリングにより、クランクはすでにジュエリ-と化し

 

 

フレ-ムは鏡の様。

 

K様オリジナルデカールも静かに鎮座。

 

 

まさかのフレンチリアディレイラ-にゴ-ルドチェ-ン

 

 

コンポはカンパのみでなくユ-レ-、マヴィックのフレンチパ-ツなども。

 

 

 

 

 

 

 

今回の塗装は『ラグ部分のみクロモヴェラ-ト』という手の混んだ仕様で、且つ色が出しにくいガンメタ

 

ルグレ-です。図と地が反転したようなこの仕様、うちのフレ-ムでは初めてです。

 

美しすぎて乗ることも、触れることすら躊躇してしまいそうです。

 

K様が自ら磨き込んだパ-ツを手渡されたときのプレッシャ-は、みなさんも想像に難くないと思い

 

ます。

 

 

随所に彫り物が。

 

 

 

 

美しく地上に降り立ったこの2台、僕には女神か妖精のように見え、もはや自転車ではない(笑)

 

ような気がします。         

 

 

そして、K様のガレ-ジには兄弟たちがいます。

 

 

歴代のヴェラ-ティフレ-ム達揃い踏み まるで博物館のようです。

 

でもこの子たちは飾りではなくガンガン走っておられます。

 

私も一度見学に行かせて欲しいと思っています。

 

        それではまた次の機会に。

 

 

Ciao 皆さん元気ですか。 美しき穴あけの世界をご紹介 

 

前回に引き続き、パーツのお話です。これはうちのお客さんK氏のVF完成車

 

見てほしいのは自転車ではなく、ブレ-キレバ-です。

 

穴あけ加工が施されています。 人呼んで ルネッサンス仕様

 

なぜルネッサンスなのか。イタリアにて70年台のブランドは既製品を使うことを嫌い

 

オリジナリティ-を出すためにひと手間加えました。

 

それでは順を追って、説明します。

 

この加工は、主にオリジナルVFを発注してくださったお客さんの

 

クラシカルな雰囲気を求めるご要望にお応えして、始まりました。

 

 

 用意するものは、マジック、ポンチ、ボ-ル盤(ドリル)そして一番大切なものが、

 

 時間と忍耐・・・。

 

まずはマジックで穴の位置を決めます。これが一番大切な作業。

 

まったくのアドリブなので、センスのみが問われます。

 

ましてや曲面に描かれるためいろんな位置からの見え方をイメ-ジし描き進みます。
 

そして、デザインして描き進めた穴の中心位置にポンチを打ち込みます。

 

この作業が一番大変で、アルマイト加工したパ-ツの、ましてや曲面に

 

滑らないように細心の注意をして一発一発叩き込みます。 冷や汗もんです。

 

そのポンチを頼りに、まず1.2m/mのキリで下穴をあけます。

正面

側面内側

側面外側  ポンチが打ってあっても、滑ります。

このあと、さらに中ぐらいの太さのキリ、そして太いキリとどんどん径を大きくします。

 

なぜこんな手間なことをするかというと、一度に太いキリで開けると、抵抗が大きすぎて

失敗するんですね。今回片側だけで37カ所X4回=148回 両側で約300回です・・・。

 

この下書きが、こんな感じです

 完成です。エレガントでしょ。アールヌボ-の時代の有機的な雰囲気が、ビンテ-ジ感あふれる

 

 オリジナルフレ-ムと絶妙にマッチングします。

 

 この加工ビンテ-ジバイクを深くご存じな方は知ってるかもしれませんが、

 

 もともとは、レ-ス車両の軽量化の為、必要ない部分のぜい肉をそぎ落とす意味と

 

 滑り止め加工の意味がありました。現実的には、ほとんど軽くなっていません(笑)。

 

  でも最近のコンポはカ-ボンやブラック塗装品が増え、ルネッサンス仕様を施すにも

 

 限られてきました・・・。

 

  手作業一品ものには、手間暇かけた味わいと、造り手の魂がこもります。

 

  ルネッサンス仕様に興味のある方はご相談ください。

 

 それではまた。 もうすぐGWですが、自粛宜しくお願いします。 Ciao!x2