GYAO!にて『8デイズ』(全8話)を見終わりました。

 

2018年のドイツのドラマ作品です。

小惑星ホルスが地球に衝突することが分かって世界各国で対応に当たりましたが、今一つ結果が出せずとうとう地球に衝突するまであと8日、と期限が迫る中、甚大な被害が及ぶ(ヨーロッパ全滅?)と思われるドイツで暮らすある一家とその周辺の人々の物語です。

その最後の8日間を全8話で描いています。

 

スザンネ(クリスティアーネ・パウル)ウリ(マルク・ヴァシュケ)の夫婦と子供のレオニー(レナ・クレンケ)とヨナス(クロード・ハインリヒ)はロケットで進路をそらす作戦も失敗し、いつシェルターが出来るかもわからないドイツ政府は当てにならない、と密出国ブローカーに大金を渡してロシアに逃げようとしていました。

 

警官のデニス(ムラタン・ムスル)はスザンネと不倫をしていましたが、スザンネが家族と逃げると知ってどうすることもできず、混乱の続く街を正すべく、ただ日々の仕事に邁進していました。

混乱に乗じて店を襲ったベン(トーマス・プレン)を逮捕しましたが、彼は死期の迫った青年で、小惑星衝突の危機に直に警察も機能しなくなり始めていて、ベンを結局釈放します。

 

スザンネの兄で政府関係の仕事をしているヘルマン(ファビアン・ヒンリヒス)はそのコネを使って、彼の子をお腹に宿す婚約者のマリオン(ノラ・フォン・ヴァルトシュテッテン)とアメリカに行こうとしていました。

 

一人自宅に残ったスザンネたちの父親のエゴン(ヘンリー・ヒュプヒェン)は、絶望して家財道具を燃やしてしまいますが、その時に若い頃の1枚の写真を見つけます。それはエゴンが軍隊時代の写真で…。

 

レオニーの親友のノラ(ルイーザ=セリーヌ・ガフロン)は自前のシェルターを作った父親のクラウス(デーヴィト・シュトリーゾフ)によってシェルター内に閉じ込められてしまいます。クラウスは愛する娘と自分の利益になる人間だけをシェルターに入れようとしていました。

 

終末に向けてヒッピーのような暮らしをしている団体の元に身を寄せた殺人の過去がある(服役を済ませて教会にいた)青年ロビン(デヴィッド・シュッター)は、オーバードーズで倒れた男を助けたことから「救世主」として祭り上げられるのですが…。

 

8日間を描く中で、登場人物たちが自分の過去を回想し、それぞれのその時の様子が、進行している状況と共に描かれています。

物語が進むにつれてどんどん登場人物たちの状況がひどくなり、人によっては一線を越えてしまった者たちもいます。

 

見ていて辛かったり、ある登場人物にはゾッとしたりしますが、もし自分がその状況だったらどうするかキョロキョロと考えさせられる作品でした。

 

 

 

ノラの父親のクラウス。本当に恐ろしく下劣な人物。

 

ベンとノラ。ベンはどうせ助からないなら、と享楽的な日々を過ごします。

 

家族で逃げることに失敗したレオニーはロビンと出会います。

 

デニスは一番気の毒なキャラクターでした。本当にスザンネのことが好きだったのに…。

 

ヨナスとスザンネとウリとレオニーとノラ。彼らがいるところは…。