『ヘレディタリー/継承』(2018年アメリカ)を見終わりました。

 

監督:アリ・アスター

脚本:アリ・アスター

出演:トニ・コレット/ガブリエル・バーン/アレックス・ウルフ/ミリー・シャピロ/アン・ダウド他…

 

すごく評判になっていたので、気になっていた作品でしたが、ちょうどWOWOWオンデマンドにて配信されていたので、見てみました。

主人公のアニー・グラハムはミニチュア模型の造形作家で夫のスティーヴ(大学の先生?)と二人の子供(高校生の息子ピーター、13歳の娘チャーリー)の4人暮らしです。

 

アニーと疎遠だった母親エレンが亡くなり、家族で葬儀に出席しますが、遺族として母のことを語っているアニーはどこか、不穏な空気を漂わせています(まだチャーリーが幼かったころ、自分の代わりに?チャーリーを差し出した…的なことを言ってました)。

アニーの家系は母エレンは解離性同一性障害、父親は精神分裂病で餓死、兄は極度の被害妄想で自殺、そして自分自身も夢遊病に悩まされていることもあり、いずれ子供たちにもその症状が表れるのでは…と不安を抱えています。

 

そしてその後、悲劇が次々と起こるのです…。

 

とにかく、画面上からもこの家族の陰鬱さみたいなものが全体から感じられて、見ている間中ずっとゾワゾワした気持ちになりました。

思っていたようなホラー映画ではなかったのですが、ある種のイライラが募る作品ですね。

まず主人公のアニーが、自分は夢遊病なんだから仕方ないでしょ、とちょっと開き直っている感がまずイライラします(そばにいる息子ピーターはそりゃ不安になるでしょう…)。

 

ティーンエイジャーの息子に妹の面倒を見させるのも自分勝手な気がするし、あんなことになった後に、息子を責めるようなことを言うのにもイラっときました(息子もちょっとどうかと思うところはあるが・・・)

 

そしてこの家族で一番まともと思われる父親のスティーヴ、いくら妻を愛しているからと言って自分の子どもたちが危険に晒されていると感じたら、まず子供だけでも妻から離れたところに行かせないのかなぁ…と。

でも、アニーもある意味被害者なので…。

 

最後まで救いがない作品なので、メンタル強めの時に見ることをお勧めする作品です。