WOWOWオンデマンドにて『レオナルド ~知られざる天才の肖像~』(全8話)を見終わりました。

 

と言っても、伝記ドラマではなく、彼が殺人容疑で逮捕されたのはなぜ?というフィクションからレオナルド・ダ・ヴィンチの人物像を描き出した作品となっています(現在と過去が行き来して描かれます)

見始めた当初、字幕版で見ていたのですが、イタリアが舞台なのに、登場人物が皆英語を話しているところが妙に引っかかって一話目の途中から吹き替え版で見ました。

 

1506年ミラノ。天才芸術家と評判のレオナルド(エイダン・ターナー/声:小野大輔)はカテリーナ(マティルダ・デ・アンジェリス/声:鷄冠井美智子)という女性を殺した罪で逮捕されます。

レオナルドは一貫として無罪を主張し、取調官ステファノ(フレディ・ハイモア/声:岡本信彦)にカテリーナと出会った頃の思い出を語りだします…。

 

修業時代のレオナルドとカテリーナの出会い…出会った当初カテリーナは異性としてレオナルドに惹かれますが、彼の性的指向が男性にあると知ってからは、彼の才能を信じ、彼がトラブルにあったときなど様々なことで尽力します。

 

一方、その才能を認められていくレオナルドですが、幼い頃に父親からある意味捨てられた(家から追い出された)という思いにずっと苦しみ、納得のいく絵を描くために、真実を追求し、クライアントとも衝突し…など決して順風満帆ではなかったようです。

 

各話のタイトルが

 

#1 キリストの洗礼

#2 ジネヴラ・デ・ベンチの肖像

#3 オルフェオ物語

#4 スフォルツァ騎馬像
#5 最後の晩餐

#6 イモラの地図

#7 アンギアーリの戦い

#8 レダと白鳥

 

となっていて、レオナルドの手掛けた絵画や銅像、舞台作品などのタイトルが各話のタイトルとなっていて、その作品にまつわる出来事が描かれています。

 

レオナルドになぜ殺人容疑がかけられたのか?最終話にはすべてが明らかになります。

クライアントがあってこその画家なので(すべてにお金がかかる)、物語の中でレオナルドも、クライアントとの意向と真実を描くこと、その2つの時として相反するものと戦っていました。

 

あと、天才芸術家あるあるな感じの、作品に没頭すると周りのものが一切見えない感じはカテリーナが困っているときに気づいてあげられなかったところなど、見ていてモヤモヤしました。(でも最後にはカテリーナを助けるのですが…)

 

あと、歴史の上での権力争いにレオナルドが巻き込まれる辺りは見ていてとても怖かったです(ルドヴィコやチェーザレ・ボルジアなど)。

とても壮大で美しい作品なのでぜひご覧ください。

 

 

 

レオナルドを演じたエイダン・ターナー。一途な役は彼にピッタリですね。

 

男娼の誘いに乗ってしまったレオナルド。

 

「ジネヴラ・デ・ベンチの肖像」とレオナルド。

 

「最後の晩餐」に取り組むレオナルド。

 

カテリーナとレオナルド。互いにかけがえのない存在。

 

ステファノとレオナルドとその弟子で恋人のサライ(カルロス・クエヴァス)。