WOWOWオンデマンドにて連続ドラマW『コールドケース~真実の扉~』S3(全10話)を見終わりました。
シーズンを重ねるごとに、どんどん魅力的になっていく本作。
今回の各話のタイトルは
1.「鼓動(前編)」
2.「鼓動(後編)」
3.「女優」
4.「オルゴール」
5.「夜のドライブ」
6.「壁の女たちへ」
7.「思い出の渚」
8.「汚名」
9.「故郷」
10.「母の条件」
となっています。
どのお話も哀しさを秘めていて、特に第9話の「故郷」は見ていて涙が止まりませんでした。
ある日百合(吉田羊)たち捜査一課の元に一人の女性がやって来ます。その女性・川村琴美(原田佳奈)は、父の恭介(梨本謙次郎)がベッドで死に際に残した言葉「大川さん、済まなかった」という言葉が、自分がまだ子供だった1997年に当時同じ団地に住んでいた大川という男性が殺害された事件と関係があるのでは、と気になってならないというものでした。
その男性は大川竜雄という中国残留孤児の男性で、中国から日本に息子と共に帰ってきて、その団地に住んでいました。
息子はまだ子供だったので、すぐに環境に順応して、日本語も習得して、家計を助けるために新聞配達をしていました。
一方父親の竜雄は中国語しか話せず、息子以外の誰とも会話できず、コミュニケーションもとれず、仕事に就くことも出来ずにいつもお酒を飲んでトラブルを起こしていました。
そんな中、団地の自治会長の男(大地康雄)だけは、大川親子に親身に接していたのですが…。
百合たちの懸命な捜査で浮かんできたのは、時代に翻弄された一人の男性の絶望的な状況でした…。
お話の中で、大川さんが中国にいる時は「日本人」として差別され続け、やっと日本に、故郷に帰ってきたと思ったら、「中国人」として差別される日々で、自分にとって故郷はどこにあるのか?というようなことを言っていて胸が痛かったです。
最終話の「母の条件」では、若い母親が亡くなった過去の事件の捜査と、そして突然現れた百合の妹と、その息子との関わりあいが描かれています。
ラストシーンを誤解して見ていた私は、他の方の感想であのラストシーンの本当の意味がわかりました。(勝手に希望的観測で見てました
)
とても人間が深く描かれているドラマシリーズなので、ぜひS4も作ってほしいです。