AmazonプライムVIDEOにて『Banshee/バンシー』(全4シーズン)を見終わりました。
アラン・ボールが制作総指揮を務める本作、かなり刺激の強い作品となっています。
長い間収監されていた囚人の男(アンソニー・スター)が仮釈放となり出所します。
行く宛のない彼が唯一向かったのは、かつての窃盗のパートナーで、恋人だった今はキャリーと名乗っているアナ(イワナ・ミルセヴィッチ)がいるというペンシルベニア郊外にあるバンシーという町です。
着いた早々入ったバーで、ケチな強盗(というかチンピラ)に出くわし、その場にいた新任の保安官と共にその場を制圧しようとしますが、保安官は強盗に撃たれて死んでしまいます。
死んだ保安官の名は“ルーカス・フッド”。
彼の遺体をバーの主人であるシュガー(フランキー・フェイソン)と共に埋めて、男はその時からルーカス・フッドを名乗り、新保安官としてバンシーで暮らすことに…。
早速アナの元に向かうフッドですが、彼女は検察官の夫と子供二人にと幸せに暮らし、“キャリー”として人生を過ごしていました。
目の前に現れたフッドにキャリーは、過去の自分を捨てたと言いますが、フッドは収監中ずっとキャリーのことを想い続けていて(ダイヤモンド強奪に失敗したときに、フッドはキャリーを庇って一人警察に捕まりました)、今は違う暮らしをしている彼女のことを諦めきれません。
バンシーの町はアーミッシュの人たちも暮らすのどかな田舎町ですが、一方でカイ・プロクター(ウルリク・トムセン)が町を牛耳っていて、表では精肉加工業の社長でありながら、裏では麻薬の製造・販売やストリップでの売春行為など腐敗が蔓延り、その不正にキャリーの夫で検察官のゴードン(ルス・ブラックウェル)が立ち向かうも、カイたちが裏で手を回して隠ぺいするためにその悪行を止めることが出来ません。
他にもカイたちと先住民居留地の人たちとのカジノを巡る争いなどがあり、フッドは行きがかり上それに巻き込まれていきます。
また、表では保安官として働きながらも、裏ではかつての相棒キャリーや、昔からの仲間で超一流のハッカーで武術も長けているジョブ(フーン・リー)、そしてシュガーと共に何回か強盗を働きますが…。
いわれのない差別、そして暴力により善良な警察官エメットとその妻が殺され、フッド、ショバーン、ブロック(マット・セルヴィット)で犯人を追い詰め、警察官の一線を越えて犯人を処刑してしまいます。(フッドはそもそも保安官ではないのですが・・・)
キャリーの実の父親はロシアン・マフィアで父親を裏切ったキャリーとその恋人であるフッド(結局実名は最後までわかりませんが)を執拗に追いかけ、孫であるマックスまで攫って交渉材料にしようとしたとんでもない人で、フッドたちに襲われて負傷するも何とかその場から逃げ出し、表向き神父の弟(ジュリアン・サンズ)に守ってもらいますが、最後はキャリーたちの手によって殺されます。
キナホ族の族長アレックスをカイの姪のレベッカ(リリー・シモンズ)が殺したことで激しい報復戦となり、多数の犠牲者が出ます。
フッドと恋人関係にあった警察官のショバーン(トリエスト・ケリー・デュン)も、居留地のギャング、レッドボーンズのボスのチェイトンによって目の前で殺されてしまいます。チェイトンに復讐することはできましたが、しばらくショックから抜け出せずにいたフッド。
軍の基地の隠し金を強奪したときには、それがバレて、キャリー、ジョブ、シュガーが捕まってしまい、フッドとゴードンが救いに行って死闘を繰り広げます。その時に、ゴードンは撃たれて亡くなり、ジョブは何者かによって攫われてしまいます。
最終シーズンではフッドとも色々関係のあったレベッカが殺され、フッドは真相を調べます。
他にも、ジョブの救出の顛末、悪魔崇拝者による連続殺人や、ネオナチとプロクターとの抗争、そしてレベッカの殺人の顛末も描かれます。
本当に色々なことがあったフッドが、最後にキャリーと決別してバンシーの町を出る姿は感慨深いです。
あの後、フッドは表社会と裏社会とどちらの生き方を選んだのでしょうか…。
本当に愚直にプロクターに尽くしたバートン(マシュー・ローチ)。蝶ネクタイがトレードマーク。
フッドの仲間ジョブ。毎回衣裳を見るのが楽しみでした。
フッドとキャリーの間には本当に色々なことがありました。
レベッカはカイと関わったことで大きく運命が変わってしまいました。(叔父と姪の一線を越えてしまった複雑な二人)
ジョブとシュガー。結構気が合っていた二人。
フッドとショバーン。お似合いのカップルでしたが…。
保安官となったブロックと元ネオナチのカート(トム・ペルフリー)。