2018/10/17(水) 午後 0:42の感想です。(Yahooブログから移動しています)

 

 

 

STARチャンネルで放送の『HERE AND NOW ~家族のカタチ~』(全10話)を見ました。

 

『シックス・フィート・アンダー』や『トゥルー・ブラッド』などを手掛けたアラン・ボール制作のドラマです。

 

ある一家の物語で、父親のグレッグ(ティム・ロビンス)は大学で哲学を教える教授。90年代にはベストセラーとなった本の著者でもあるけれど、今は生きがいを感じなくなって、妻に内緒で売春婦と定期的に会ったり、突飛なことを言って周りを困惑させたりしています。

 

妻のオードリー(ホリー・ハンター)は、社会環境に強く関心を持つ女性で、自分の娘も通う高校のセラピストをしています。3人の養子と1人の実子がいますが、夫と共に分け隔てなく愛情を注いできました。統合失調症の兄がいます。

オードリーは自分の兄のこともあって、ラモンをひどく心配して取り乱すことも多いです。

 

デュークは長男でベトナム出身の養子です。

父親の影響もあってか、職業はライフコーチで、常に意欲的で明るく健全な生活を心がけています。表向きは禁欲していると公言していますが、心には誰にも言えない闇を抱えていて(実の母親が売春婦だった)、衝動的に2人の女性と関係をもったり、など危うい一面があります。

 

アシュリーは長女でリベリア出身の養女です。

ファッション関連のウェブサイトとSHOPを運営していて、家事も積極的にこなすやさしい夫と娘がいます。

白人の夫婦に育てられた黒人の女性、夫も白人、ということで、あまり露骨な嫌がらせや人種差別を受けてはきませんでしたが、妹のクリステンと共に警察に拘束されたときの、明らかに違う警官の対応に、自分が黒人女性であることを痛感させられます。そして意識は徐々に変わっていくのです…。

 

ラモンは次男でコロンビア出身の養子です。

ゲームクリエイターを目指す大学生で、カフェで働くヘンリーと付き合うようになります。

最近夢でも、起きていても不思議なヴィジョンを見ることが多くなり、それが何なのかわからず苦しんでいます。

 

クリステンは次女でグレッグとオードリーの実子です。

個性や特徴を持った兄姉たちに比べて自分が何者でもない気がして、いつも特別な何かを探していて、突発的に無茶な行動をすることもあります。

同じ高校に通う男子生徒のナヴィドと親しくなるのですが…。

 

この家族の日々の暮らしを描いていて、そこにファリドという精神科医が関わってきます。(ファリドはナヴィドの父です)彼は幼いころのイスラム社会での痛ましい出来事でトラウマがあり、そのことで苦しんでいます。

彼は医者としてラモンを診ていたのですが、ラモンが見ていた不思議なヴィジョン、それがファリドの母親だとわかり、偶然とは呼べないような出来事が重なるうちに自分も幻覚を見るようになり、様子がおかしくなっていくのです。

 

ファリドとラモンが見るヴィジョンは何を示しているのか?

ラモンの元を突然に去ったヘンリーはいったい何者なのか?(そもそもヘンリーという名前は偽名のようですし…)

最終話では、まるで終末の始まり、のような展開で、ゾワーッとしました。

山に向かって行ったラモンが無事なのか?

あの一家はどうなってしまうのか?続きが気になります。