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白い犬とワルツを


テリー・ケイさんの作品です。

妻に先立たれた老人の余生が書かれています。


主人公がお年寄りなので

はしゃいだり、騒いだりというのもなく淡々と進みます。

ただ、妻への想いが溢れていて、

ふとした言葉にどきり、とします。


60年近く寄り添っていても、最愛の妻、と呼べること。

幸せな結婚生活だった、と言い切れること。


つらいことも嫌なこともいっぱいあったんでしょうけど、

そう思える相手に出会えた主人公を羨ましく思います。


波乱万丈な恋愛模様がお好みの方には

波がなさすぎて単調に感じられるかもしれません。

私はどちらかというと落ち着いた恋愛の方が

好みなのでおもしろく読み終えました。


ところで、なぜタイトルに「白い犬」と入るのか。

簡単にいうと、お話に白い犬が出てくるからなのですが。

この白い犬の象徴するものを考えながら

読むとよりおもしろくなると思います。


恋愛の理想形のひとつを見たいなら、

ぜひ読むべき一冊です。

恋愛中毒(恋心刺激される恋愛小説)


「他人を愛しすぎないように。

 他人を愛するぐらいなら、自分自身を愛するように。」


背表紙に書かれたこの文に、とても惹かれて手に取りました。

山本文緒さんの作品です。


誰かを好きになる、というのはとても素敵なことだと思います。

でもそれで周りが見えなくなってしまったら。

誰かに危害を加えてしまうほど凶暴な感情になってしまったら。

このお話は恋愛中毒に陥って、

恋愛以外のものが目に入らなくなった女性が主人公です。


実は私、主人公の気持ちが少しわかるんですよね。

主人公は、

「自分の愛する人を失いたくない」のではなくて、

「自分を愛してくれる人を失いたくない」んだと思います。


愛されている、と実感できた幸せな時間を失いたくない。

だから主人公は必死になるんですけど、

「私を愛して!」と言うだけで、

「あなたを愛してる」とは言わないわけですから、

相手からすればそんな一人よがりな感情は、当然重くなる。

そのうちに相手の気持ちも冷めていって、

主人公はさらに必死になって、重い気持ちを押し付けて。

結果的に悪循環に陥ります。


私も恋愛中毒になる可能性があるのかもしれません。

背表紙の文にとても惹かれたのもそのせいでしょうし。

さすがに夫(もしくは彼氏)の浮気相手に嫌がらせ行為を

しようと思ったことはないですけど。


読んでみて思ったのは、人を愛するのも程々に、ということ。

恋愛も大切ですが、人生それだけじゃないんだぞ、

とちゃんと解っていないとだめだなぁと思いました。

恋愛が何か他のものの糧になればいいんですけどね。

相手に依存してばかりじゃなくて、自分でしっかり生きないと。


一味違った恋愛小説、

読んでみたいと思っている方におすすめの一冊です。


さて。

今週のトラックバックステーションに向けて書いてみたのですが。

本当にこのお話で「恋心刺激される」のでしょうか。

むしろ違った意味で心を刺激されそう、

なんて若干の不安を残しつつ。

今週、時間があればもっとハッピーな恋愛小説を選ぼうか。。

…持ってるっけ、そういうお話。

スポーツ大会でした

昨日、会社で仲良くしていただいている方達と

スポーツ大会、なるものをしてきました。


大会と言ってもチームに分けて対抗戦をする、

とか優勝を決める、とかはありません。


ただひたすらにスポーツをするだけ。

バスケットやら卓球やらバトミントンやら

バレーボールやらフットサルやら。


チーム分けはその都度てきとうに決まります。

とにかく体を動かせればいいんです。

で、↑にある競技をやり遂げたわけです。


一夜明けて次の日。。

私は見事に全身筋肉痛に陥り、

足の両親指の爪は血豆(?)で

赤紫と青紫と黒の混じった色へと変貌しました。


日頃の運動不足と自分の運動音痴ぷりが

よくわかる一日でした。。


体はぼろぼろでしたけど楽しかったなぁ。

レベル7

お話の中で2つの話が同時進行して、
主人公は…というより主要登場人物が5、6人います。


記憶喪失になって自分の過去を辿っていくと、
ある殺人事件に行き着いた男女。
事件に巻き込まれて行方不明になった友達を探す女性。
どちらにも関わってくる男性。

全く関係なさそうなのに、2つの話は深く関わっています。
そして最後の最後にその関わりがしっかりとわかる。


ほんとに最後の最後までしっかりとわかりません。
いや、私の読解能力が低いだけかもしれませんが。。

あらすじにこんな言葉が書かれていました。


「ツイストに次ぐツイスト」


…えぇ、おっしゃる通りです。

ツイストされ続けて最後まで翻弄され続けました。



実は宮部さんの作品を読むようになった時、
このお話はなかなか読もうとしませんでした。
あらすじを読んだ時なんか怖そうな雰囲気が漂っていて
読みたいって気になれなかったんです。
でも読まず嫌いはだめだと思って、思い切って読んでみました。


読み終わってみて。

私はいったい何に怯えていたんでしょうか。

大変おもしろかったんですけど。

むしろ一気に読んでしまって寝不足なんですけど。

そんな感想を持ちました。


読まず嫌いはだめってことがわかる一作でした。

夢はまた理想(ゆめ)(【トラステ賞】大賞作品決定!!)

トラステ賞の最後まで選考に残った、

「夢はまた理想(ゆめ)」を読みました。

響丘教蒔さんの作品です。


最初の一文で引き込まれました。

そのまま引き込まれ続けて、気づけば最後。

最後は未来のある終わり方で心地よい余韻が残りました。


もちろん、全体的に素敵なんですが、

最初と最後の部分がとても好き。


文字に表すと10文字程度の少ない文章でも、

主人公のいろんな気持ちがいっぱい詰まっています。


短い言葉でいろんなことを表現できるだなんて、

響丘教蒔さんはとても文章力のある方なんだと想います。


出会えてよかった、と思える作品です。


時生

愛する息子の死が目の前に迫ったとき、

夫に妻がある告白をします。

「自分は過去に息子と出会ったことがある…」


お話は父親(夫)の若い頃、

息子と名乗る男と過ごした時の回想が中心です。


少し前にドラマ化もされました。

まだ文庫化されていなくて読んでなかったので、

見るの我慢したんですけど。


設定としてはSF要素が含まれていて、

現実にはありえないお話ですよね。

息子がタイムトラベルして、

若い頃の父親に会いに来るわけですから。


でも違和感なく読むことができました。

むしろ、この設定があるからこそ、

お話に入り込むことができたような感じでした。


若い頃の父親、というのが

なかなかのろくでなしなんですね。

それを息子が一生懸命真面目にしようと頑張ります。

もう歯がゆくて歯がゆくて、と思うぐらいに頑張ります。


心に残ったのは、息子が一番感情的になった場面。

彼の言葉がすごく印象的でした。

息子には死が迫っている、と解っているのでなおさら。

読みながら切なくなりました。


そういえば、昔にやってた「世にも奇妙な物語」って、

たまに切ないお話もやっていましたよね。

その切ないお話の中に、

「死んだ妻が夫の過去にタイムトラベルする」

という、このお話の夫婦バージョンがあったような。

切ないんですけど、すごく好きなお話でした。


親子愛に感動したい、と思われたなら是非読むべき一冊です。

掌の中の小鳥


日常で起こったちょっとした不思議な事件を、
頭の切れる男の人が解決していくお話です。
短編が5つあります。


あくまで『不思議な』事件なんです。

殺人とか、人質とか、失踪とか、そういうものは全くありません。

例えばこのお話で起こる事件はこんなのです。

傘が盗まれた。
自転車が盗まれた。

…なんて日常的なんだ!


そんな事件でどうやって小説を書くんだろう、
と思われる方も多いのではないでしょうか。

でもとにかく面白いんです。

ずっしりと重いものはないですが、さらりと軽く楽しめます。


あと、登場人物がとても素敵です。

頭の切れる男の人はもちろんかっこいいし、
その人の恋人も素敵な女性です。
この二人のいきつけのお店の女性のバーテンダーが
かなりかっこいいです。


本気でバーテンダーになりたいと思ってしまいましたよ。

不器用なんで無理ですけど。


日常をテーマにしたさらりと軽いミステリー、

そういうものを求めている方にはお勧めの一冊です。

夢にも思わない


「今夜は眠れない」の続編です。
主人公は同じく1人息子。
でも今回は5億円は関係ありません。なんと殺人事件です。
まだ中学生なのに・・・。

※前作では小学生でした。


殺されたのはクラスメートのいとこで、
主人公はこのクラスメートが大好きなんですね。
だからこの事件についてあらぬ噂が流れた時、
主人公は頑張ってクラスメートを助けたくて、
彼の友人と一緒に真相究明に乗り出します。


この事件が解決に進むにつれて

主人公は少し大人になります。
彼の友人はもともと大人っぽい中学生なんですが。


殺人が起こっているので、

事件の解決がお話の核になるんですが、

主人公の成長もしっかりと書かれています。


人間こうして成長していくのね…。

なんかもう、私にとっては中学生なんて昔過ぎて。。

どちらかと言うと、子供の成長を見守る親の気分を

味わった感じです。


親の気分を味わってしまったのは悲しいものがありましたが、

お話としてはさっくりと読めてすごくおもしろかったです。

「今夜は眠れない」を読んでなくても楽しめるし、

読んでいて、かつ主人公と友人を大好きになった人は

読む価値ありの一冊です。

ね、ね、眠い…

まさしくタイトルの通りです。

眠くて眠くて仕方がありません。。


でもまぁ、

飲んで(金)、飲んで(土)、寝て(日)、飲んで(月)、

な生活をしたら睡眠不足にもなりますよね。


ちなみに、土日は旅行でほぼオールです。


あぁ、お布団に飛び込みたい。

ということで、この辺りで。。


明日こそは感想文書きたいなぁ。

今夜は眠れない


この話は、いきなり5億円もらってしまうところから始まります。
5億円・・・もう想像を越えた金額ですが、
とにかく大変な目にあいそうです。


で、実際にもらった家族は大変なことになってます。
マスコミに追いかけられ、いたずら電話に悩まされ、
学校や会社に行くといやがらせを受け、
買い物に行くのも一苦労。

そんなときこそ家族が一致団結しないとだめなんですけど、
この家族はいろいろあってそれもできないんですね。
5億円のせいでめちゃくちゃになってしまいます。


ちなみにこの5億円は母親がある人から遺贈されたものです。
なぜ母親はその人から5億円ももらうことになったのか。
それを調べるのがこの家族の1人息子と彼の友人です。
二人は無事に真相にたどり着くことができるでしょうか。


主人公が1人息子なので、子供の視点から話は進みます。
だからか全体的に難解な言葉もなくて、
さらっと読めてしまいます。


主人公と友達のやりとりもおもしろい。

というより、こんな賢い子供達っているんだろうか。


そんな疑問も浮かんだりするのですが、
読みやすくておもしろい一作です。