「5秒童話」を読んでみた | BiblioBattle@SCSK

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5秒童話

第年秒(ダイネンビョウ)

 

自分の住んでる25階建てのマンションの屋上で特に深い理由もなくなにげないアンニュイな気分で佇んでると、背中にナンカが当たって、奇しくも飛び降り自殺よろしく落下し始める、主人公、16歳の童(ドウ)くん。自由落下で100m程度を落ちるとなると5秒程度で地面に激突で死亡になるようですな。計算によると。その5秒の物語という……。すごい漫画だ!

 

童くんは動体視力がいいのと、緊急時には走馬灯が走るといいますし、5秒間にものすごい思考速度でいろんな想いを巡らすんですけど、1秒未満、各階の部屋の中をちら見することで「えっ!?」と驚きの新事実が判明する。同じマンションに住んでいる友人や知り合いの部屋を見た瞬間、思いもよらなかった情報を得ることで「なんで!?じゃあ、どういうことなの!?」と謎が謎を呼ぶんです。そしてもしかして自分は突き落とされたのか?と気づく。犯人は誰か?複雑な人間模様を瞬間の情報から考察する。そしてまもなく5秒経過するその時……。

 

落下の物語だけに「落ち」が凝ってる漫画でして、最後の最後はけっこうスッキリします。
 
確定死を前提とした主人公の思考はメチャクチャシリアスってわけでもないし、ギャグでちゃかすほどにリアリティがぼけてるわけでもないし、動体視力がいいからって走馬灯だからって5秒でこんなに思考が巡るわけないんだけど、そこはまあいいか!と思えるくらいに世界観は安定しているし、最初の何気ない伏線がどんどんつながっていくのはワクワクがあるし。1冊でさくっと読めるところもいいですね。ヒデさんが紹介してた本ですが、ヒデさんの言うように、ダブルヒロインの個性(キャラクター)がすごい魅力的で、続編あってもいいんじゃない?みたいな紹介をしてくれてましたが、すごく共感します。もったいないw
 
作者は中国の方だそうですが、敬愛する漫画家を「冨樫義博、あだち充、鳥山明」とあげているそうで、なんか分かるような分からないような作品への影響があるようなないような、そんな感じです!(なんのこっちゃ)なかなかのアイデア漫画でオススメです!グロいとこはないのでご安心を。