最近読んだ小説の感想を書いていく。
20151226湊かなえが描く「母性」を購入した。
購入した理由は、2つ。
1つ目は、湊かなえさんの作品であるため。
湊かなえさんが描く作品は、どの作品も大変面白い。
私が好きなホラー、グロ系ではないが、
事件を元に人の心理が赤裸々に描かれるサスペンス物語のため、
人の心について考えさせられる作品ばかりだ。
小説を読んで、
あぁ面白かったな。
だけで終わるのではなく、
「自分はこの小説を読んでどう考えるか」
「この小説から何を得るか」
と自分と向き合うことができる内容となっている。
また、一定の「型」に従って書かれているので、
非常に読みやすい作品である。
2つ目の理由は、小説を通して「母性」について
改めて考えることができるのではないかと思ったため。
小説の裏面を見ると小説の内容が要約してこう記載されていた。
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女子高生が自宅の中庭で倒れているのが発見された。母親は言葉を詰まらせる。
「愛能う限り、大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて。」
世間は騒ぐ。これは事故か。自殺が。
・・・・・・遡ること十一年前の台風の日、彼女たちを包んだ幸福は、突如奪い去られていた。母の手記と娘の回想が交錯し浮かび上がる真相。
これは事故が、それとも。
圧倒的に新しい「母と娘」を巡る物語
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母と娘という立場は、一番心理的距離が近い立場である反面、
関係を築いていくのに一番難しい立場でもある。
近すぎてもいけないし
遠すぎてもいけない。
小説を通して、母の想いと娘の想いを客観的に
感じることができるのではないかと
思い購入した。
実際に最後まで読んでみて、
目にはみえない「愛情」を今一度考えさせられた。
小説に出てくる
母は、自分の母親に褒められたいために
娘を育て、
娘は、母親に愛されたいために
母が望む行動を試みる。
世界にはたくさんの人がいるのに
この2人には母親が「全て」である。
特に、母に関しては、自分の考えよりも先に
自分の母親を考える。
「母がどう思うか」
「母は褒めてくれるだろうか」
「母が“娘を愛能う限り大切に育てて”と言ったから育てている」
もはや依存を通り越して、母親に支配されている状態だ。
なんとも不自由で、悲しい生き方であろうか。
親という立場は、未来の子供が生きていく上での人生の先輩である。
誰しもが、自分の経験と重ね合わせながら、こんな子供に育ってほしい。
そう願いながら、沢山の愛情を注ぐだろう。
しかし、親の想いが強ければ、強いほど、願望が支配に代わる。
子供に自由はなくなり、「親」の機嫌を伺いながら生きていくことになる。
子供であろうとも一人の人間である。
「個」を認め、支配ではなく、見守り、促していくことが大切なんだろう。
そう思うと、愛情とは、自由にさせることではないか。
「あなたのためを想って言ってるの」
よく聞く言葉である。
一見、綺麗に聞こえる言葉であるが、
裏を返せば、相手の願望や支配したい欲求が見えてくる。
「あなたのためを想って」ではなく、
自由に行動させ、困ったときは
いつでも相談に乗る姿勢をみせるのが大切だと考えた。
今回、「母性」を購入して本当に良かった。
今一度、生き方を考えさせられた。
これからも
物語を通して、自分と向き合うことができる時間を作っていきたい。
「母性」
ぜひ、読んでみてください。
お勧めです。