日記を書かなくなって久しいが、雑文を書きたいという感情がなくなったわけではない。
そこで、今日は心にうつろうよしなしごとをそこはかとなく書いてみよう。
・オリンピック
金メダルが取れないという点が印象的な今回のオリンピック。
その反面、銀と銅メダルは量産されているようだがどうか。
誰かが、「金メダルは途上国にゆずってやればよい。成熟した先進国である日本はもう金メダルを絶対視する必要はない」ということを述べていて、そうかもなあと思った。
アーチェリー団体戦で史上初の銅メダルをとっても、一人100万円しか報奨金がもらえないらしい。
世界で3番目になっても100万円ってどういう価値観なのだろうか。
100万円って普通の会社員でも節約して生活していれば1年間で貯まる金額だろう。彼女らの成果に報うだけの対価とは到底思えない。それに、後に続こうとする人のやる気をかえって削ぐのではないか。
まあそれだけ日本政府のオリンピックにかける予算が少ないということなのだろうと思います。
聞くところによれば、韓国と日本の五輪強化費は10倍以上の差があるとか。メダルの差もしかり。
しかし、もう日本は金メダルを取ったから一生安泰とかそういう余裕をかましてる国ではなくなったということなんでしょう。メダリストでも会社に勤めながら事務の仕事とかをしている人もたくさんいるのだと思う。
それが良いことなのか否かはわからない。
ただ、希望の持てない国、ゆるやかに衰退していくしかない資本主義国家の姿としてはやむを得ないもののように思う。
・新潟旅行
今年も「東日本秘境まるかじり隊」は秘境を目指す。
とはいっても、今年の「秘境」は「新潟市」です。
キャンプも何もやりません。海には入るかも。だからもう「秘境」を目指す探検隊とは呼べないかもしれない。
それに、3年前佐渡に行ったから、「また新潟か」といった感は否めない。
しかし、今回は、佐渡島ではなく、純粋に「新潟市」がメインテーマだ。
新潟大学卒の我々にとっては、原点回帰の意味合いが強いかもしれない。
思えば、卒業した2004年3月から、もう8年と5ヶ月が経過しようとしている。
もう、あれから8年半が経とうとしているのですよ。大学を2回卒業して余りある時間が、さらさらと流れ去ったのだ。
・なぜ、大学時代の友人らと会う時間をつくるのか。
それは、「利害関係のない時間」を取り戻すためである。
社会に出ると、人は金を稼がなければならなくなる。
金があれば、多少の自由が手に入れられるからだ。しかし皮肉なことに金を得る手段は、不自由極まりない。
金を払ってくれる人に頭を下げて、怒鳴りつけられ、厭な顔をされて、なんだこの野郎と思っても「ありがとうございます。」とお礼まで言わなくてはいけない。
自由な方法で、お金は手に入らない。
そして、社会人の日常は、手足を拘束された不自由さに満ちた生活により過ぎていく。
日常生活で顔を合わせる人たちは、そのほとんどが利害関係を持つ人ばかりだ。
ストレス発散のために常連になった居酒屋の親方だって金をもらうから愚痴を聞いてくれているのだ。
すべて、金のためだ。
そうすると、本当の自分がわからなくなる。
自分が何を求めて、何にうれしさを感じて、何を言いたかったのか、わからなくなる。
だから、利害関係のない友人らに再会し、利害関係のない会話をし、自分を取り戻すのだ。
社会に出る直前、最後にできた友人こそ、それにふさわしい。
今年の夏、彼らに初めて出会った場所を、我々は目指そうと思う。
タイムマシーンはまだないが、同じ場所で同じ友と、同じ酒を飲み干すのだ。
以 上