我が儘言いたかったの?って
優しい声。
もっと早く気付かなくてごめんねって
気付いてたくせに。
温かくて大きな手が
頭を撫でると
世界が明日終わってもいいような気持ちになる。
痩せてるくせに力があるものなのね男って。
簡単に引き寄せて腕の中に入れて
猫だと思っているのかしら?
今まで感じたことの無い安堵。
裏切られて傷付いて
人を信じられなくなった猫は
まだ従順なふりをしている。
だけど知らない所でこうして
温かい逃げ場を作って
心に開いた穴を埋める。
そういう術を覚えた。
一人を深く愛して
一人の為に尽くして
一人を信じすぎたから
猫の白く柔らかいお腹には修復できない傷が残った。
生きる為には
何も変わらない日常の中で
バランスが失われた部分を
誰にも知られずに
補完しなければならない。
猫は変わらず愛そうと思いました。
だから裏切って、許します。
幸せが一日でも永く続くよう。