<読んだ本> 『サンタのおばさん』(東野圭吾・作、杉田比呂美・画)
図書館の「今日返ってきた本」の棚にあった。
絵本に似つかわしくないタイトルと、絵本とイメージが重ならない作者名が気になって、読んでみた。
サンタ協会なる組織に所属するサンタさん11人が各国の子どもたちにプレゼントを配っている、という設定で、もうすぐ引退する”会長”サンタの後任候補に女性が立候補したらどうなったでしょう?
私たちが「サンタクロース」ときいてふつうにイメージする「白髭ででっぷりしたおじいさんサンタ」は、あくまでもひとつの例である、がまず挙げられる。
「白髭ででっぷり」もアリだけど、必ずしもそうでなければならないというわけではないと。
じゃあ、「おじいさん、つまり男性」でなければならない、ってこともないのではないか!?
その会議がどんなふうにまとまったのか、ま、おばさんサンタが承認されたのは想像がつくだろうけど、
そのプロセスに「あ~、女ならではの良さが出せたなぁ♪」と感心した。
北風と太陽!? 押してもダメなら引いてみな!?(笑)
そして、このお話は「サンタになれたジェシカがプレゼントを配りおえることができました。めでたしめでたし。」では終わらない。
ラストのエピソードが洒落ているのだ。
「さすがは『東野圭吾・作』だなぁ♪」(私は特別ファンというほど読んではいないけど)って感じ。
オトナが読んであったかい気持ちになれる絵本だと思う。