心のケアルームビアンカのむつみんです

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今日はエッセイを読んでみようと思います。


ヒプノセラピーの中にもグリーフセラピーというものがあります。亡くなった人や動物との対話をするセラピーです。




失うこと



喪失感という感情をはっきりと自覚したのは


小学3年の時だ。


猫が帰ってこなかった



もう、同じ釜の飯を食べるものがいない


もう、手の持って行き場がない


もう抱き合うものがない



学校休み


泣いた


猫の不在の大きさにひっくり返ったのだった


心にぽかっと開いた穴。


それを初めて見たのだった


ぽかった開いた穴にはざあざあ風が吹く


私はどうしたらいいのだ。これから。


そこにあることを当たり前に思っていたのが


突然簡単に消えることの恐怖のすごさ




もうない。泣いても泣いても


もう元へは戻らない



こういうことを繰り返して生きていく


開いたら穴はいつのまにか塞がって、


また別のところに穴が開いて。


塞いでも塞いでも


穴は別のところにまた開くのだけど。


この年になると私には穴のかさぶたがいたるところにある。


かさぶたは舐めると結構美味しいのを近頃知った。


暇な時よくなめる


だからたくさんかさぶたがあって良かったと思う


かさぶたがなかったらのっぺりしちゃって


舐めてもつまらない。


かさぶたはたくさんあるほうがだんぜんいい。


穴はどんどん開くべきだ。



吉本由美「ナチュラルノート」より




「かさぶたは舐めると結構おいしい」



この言葉がいいなって思いました


年をとるのも悪くないかなって✨

 



★旧ブログー自分をごきげんにするコツ♬


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