縫合不全になり、胃管を入れ、IVHを入れ、ドレーンを入れ換え、創部を洗浄し絶飲食のため何も食べれず


そんな入院生活にも慣れた時
七夕の日に胃透視検査


はいはい、バリウムね(--;)
ゴクリとひと飲み



ジーっと画面とにらめっこしてる主治医



どーなんや?ええのんか?



画面から顔を上げ、びーたんと目が合った次の瞬間…



はくつるぅ~
マルっ♪

ガラス越しに見えました

両手で大きなマル!!!


やったどー!
縫合不全完治ーー!!!


透視台でななめ45°になっていたびーたんも

よっしゃー☆
拍手と万歳


そうなったら主治医は早い。


「抜こ抜こ!」


胃管抜けたー!
ドレーン抜けたー!

明日から重湯スタート!



七夕の日
いいことあったな☆



そこからはあっという間に食事も進み
ご飯が食べれたのでIVHもおしまい
お腹からも膿は止まり洗浄も終了♪



人間の回復力はんぱねぇー
すごいぜ、人間



びーたんの場合は食に貪欲だったのでそこまでの駆け足はマッハでした(笑)



合併症まで経験しちゃうなんて
正直、ラッキーだったと思ってます。


これから続く人生でこんな経験できないことだもの。


何かまだ実感はないし見えないけれど


この経験が私の中で何かを変えた


間違いない




そして平成23年7月17日
びーたん無事退院♪


体重は
手術前56キロ

退院時51キロ

5キロ減りました。



って、元に戻ってないやん!!!
ちょっとデブやん!!!




退院し実家で療養です。

退院してからの食事は
タジン鍋で温野菜をよくして食べました。
入院中も特にダンピングにならずにすんでいましたが、退院してすぐにとろろ蕎麦を食べた時は



初ダンピング(T_T)
う、動けん。
そして、Go!トイレ!
これなのね。と涙…



無事、退院できましたが胃ガンの治療はこれで終わりではありません。


びーたんの胃ガンは
進行胃ガンです。



術中の病理検査の結果
やはり印環細胞癌


腹腔内洗浄液内に癌細胞はなし
リンパ節1個癌細胞あり
胃壁を破り顔を出していた胃ガンは横行結腸にくっついていました


ステージは腹膜膰種がなかったことを考慮すればⅢc


Ⅳに近いⅢなのか


Ⅲに近いⅣなのか


はっきりとは言えない
というグレーゾーンらしい


ただ治療方針としては、目に見えないけど癌細胞アリと考えて治療する必要があるということ。


一般的には
TS-1を1年間内服とシスプラチン半年間投与の併用

なのですが

色々なアドバイスを受け
未来を見据えて

ドセタキセル+シスプラチン投与を6クール受けることになりました。

副作用の一番は脱毛

とてもショックな事ではありますが、癌細胞が消えてしまうなら
私の髪の毛ならいくらでもくれてやる

負けてたまるかぁー!


そんなこんなで
術後補助化学療法が始まるのです。





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飲水可になったのもつかの間。
ドレーンからヘンテコな色したものが出てきてしまったため再度飲水禁止になってしまいました(;_;)

やっぱり縫合不全かな…

なんて考えながら週末を過ごし
週明けに胃透視検査を受けました。


その結果やっぱり

縫合不全


ただ穴が小さく、熱や腹痛などの症状もないため絶飲食で1週間様子をみることになりました。

ドレーンの色はあいかわらずクリーム色をしています。

胃は切ったし傷も痛むけど食事の匂いがどこかからしてくるとヨダレが(T-T)

ご飯食べたいよ…


そんな苦痛に耐えやっと1週間が経ちました。


そして再度胃透視検査へ
ドレーンの色は相変わらずクリーミー
なまま


だいぶ飲みやすくなったバリウム
飲んだり口の中で溜めたり飲んだり


てっきり穴は塞がってるものだと思っていたのですが

やっぱり穴が塞がってない

さらに胃の中がガスで膨らんでしまい穴が塞がりたくても塞がらないとの理由で再び胃菅を入れることになりました。

あれだけ嫌だったのに、また…

さらには点滴も栄養を考えて中心静脈栄養、IVHを入れることに。

そして追い打ちとなることが…

創部の抜糸をしたら創部からもドレーンと同じ色の排液が(TT)

要は吻合部がちゃんとくっついてなくて、そこから出た膿がお腹の中に溜まってしまい出口がドレーンしかないので傷の方からも溢れてしまった状態だと。
(気分害したらごめんなさい)


処置をしてくれた形成外科の先生が

「他の先生にも相談して年齢も若いし女の子やし出来るだけ傷痕を残したくないと思ってたんやけど、ごめんやけどやっぱり少し創部を切開して膿を出したほうがいいと思うねん。ほんまは上から下まで全部切開したいけど、それだけはちょっとね。だからおへその上と下少しだけ切開してもいい?」


今までの痛みは治ってるからと思うと我慢できたけど

これからの痛みは…何で?


また、注射や胃菅なども苦痛が増えることが本当に嫌で嫌でしょうがなかった。

頸部に入れたIVHも鼻から入ってる胃菅も局所麻酔で再度メスを入れた創部も。


動くたびにつっぱり、えずき…
えずくとお腹に力が入り傷が痛い。
少し動いただけやのに。


毎日創部にチューブを入れて生食で洗浄しなくてはならない
見えないから怖い


友達が来てくれても笑顔が出ない
やばい、顔ひきつってる。


なんで縫合不全?
もう、イヤや。

初めて親の前で

「つらい」

と言って泣いてしまった。

母親は背中をさすり言ってくれます。
「しんどいな。でも良くなるから頑張 
 ろう」


泣くのもお腹に力が入るし、鼻水をかみたくても胃菅が邪魔してかめないし動きでえずくし…


この数日間は本当にツラかった(>_<)


見舞いに来てた友達もびーたんのゲッソリした顔にちょっとびっくりしてたみたい。



でも泣いてばかりはいられません。
治すんですっ!!!


数日、菅たちを相手にしてると少しずつコツをつかみ始めたびーたん☆


見た目は鼻から胃菅、首から点滴、お腹からドレーンと色んな管に巻き付かれてましたが、痛みもないときはスイスイ歩けるほどに♪

そんな格好で食べれもしないのに売店に行っておにぎり、サンドイッチを物色したり、家族が食べてる焼きそばの匂いを嗅いだり。


完全におかしな子。


それなりに楽しめてきたところに

主治医のもう一声

それならもう1週間♪


えっ?

実は
まだ完全に塞がってないからとまたまた1週間絶飲食延長になってしまいました。


へーん!
平気だもーん♪
お腹も減らないし、首も痛くないし、点滴棒でロックンロールも出来るんだもん♪



こんな生活が3週間続きましたとさ☆


トホホ(;´д`)




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平成23年6月8日

手術から一夜明けました。
手術当日は集中治療室に来てから麻酔が抜けきってないのと熱もあったので眠ってばかり。

朝方には熱も下がり頭もしっかりしてきました。
と同時に痛みも(;o;)

朝のケアが終わり
これがまた。まな板の上の鯉状態。
穴があったら入りたーい!

病棟からお迎えのスタッフが来ました。
ただ少し前から痛みが強くなってきてたびーたん。寝返りもろくに出来なくてどうしようかベッドの上でオロオロ。

そんなだから心の準備も出来ないままに男性看護師の恐ろしいくらいのパワーで持ち上げられた時にはお腹の傷が張り裂けるんじゃないかと思ったくらい。

しかも痛いよー!!!



一応、びーたんは集中治療室で勤務しておりました。
術後の患者さんはよく看ていました。

高齢患者の方は手術当日からゴソゴソされる方も多く、翌日にはベットから降りて廊下を歩いたり、車椅子で笑顔で帰って行くこともありました。

若い患者さんは痛みに敏感な方が多く夜中でもひっきりなしのナースコールが鳴ることもありました。

また医学的観点からも早期離床は大切でそんな個性溢れる患者さんを看ていたびーたんはややスパルタだったと思います。

「頑張って立ってみましょう!」
「痛み止めが効いてるので大丈夫です
 よ。」
「動かしていかないと」

なんて。

そして、今。


大変申し訳ありませんでしたっ(;_;)


自分で力も入れてないのに持ち上げられただけでも悲鳴を上げビービー泣いたのは

わたしです。


病棟に帰ってから早速歩くことになりました。

「びーたんさん、そこの廊下歩いてみ
 ましょうかー?」

「ハ、ハイ…(-_-;)」


痛みと喧嘩しながら歩きました

10m\(^o^)/

患者になって分かったこと本当にめちゃくちゃ多くて書ききれません。
痛いほど患者の気持ちがよく分かりましたよ。


痛み止めを使いながら少しずつ歩く距離を伸ばしていきます。さらに2日目には尿菅を抜いたので自分でトイレに行かなければならず必然的に歩くことになりました。

熱が上がったり下がったりを繰り返していたので喉が渇いてきましたが、なかなか主治医のOKが出ません。

「まだ一昨日手術したばかりやから     
 ねー。もう少しやね。」

そんなぁー(T-T)

だだ、胃菅がかなり苦痛だったので3日目に抜いてもらいました。
ナースステーション横の重症部屋から個室に移ることに。
まだ飲水は許可されてません(・・;)


そして、4日目。
やっと経口摂取の許可が。

一口目はドキドキ☆
難なく飲むことが出来て一安心。
ストレスが少し軽減しました。

そして、昼からゼリーを食べることになりました。
久しぶりの食事にワクワク。
ゼリーも大きな問題なく摂取完了。

よしよし。
痛みはまだまだコントロール出来てないけど始めの一歩踏めたなー♪と喜んでました。

傷がどうなってるのか気になりふと下を見るとお腹から出ているドレーンの色が薄ピンク色から白色に変化してます。


あれ?????
んっ?
こんな色しとったかな?


まさか、これって…


ジェ、ジェリー???


一気に焦るびーたん。

な、な、なんじゃこりゃあぁーーー!

な、な、ナースコールを押します!!


担当の先生がすっ飛んできます。

「あぁー、そうやねぇー。
 ちょーっとゼリーはストップやね。
 水は一応大丈夫やから。」

ゼリーは中止になったけど水はオッケーならまだいいや。

昼からは友達がお見舞いに来てくれたのですが友達がコーヒー、びーたんはポカリ。
ドレーンの色の話で大盛り上がり。


そして、夕方。
ポカリをゴックンした後、下を見ると
ドレーンが白色から透明に変わってる!!!


もう一度飲んでみる


サラサラーとスムーズに流れるドレーンの中の透明の液体


な、な、なんじゃこりゃあぁー!!!


もう一度
な、な、ナースコールを押すびーたん


すっ飛んできた先生


「んーーー。
 ちょっと水もやめとこうか。
 週明けに検査やね。」



幸い傷の痛み以外に何も症状がなかったので水を飲めないことがショックでした。


何だか良からぬことが起きてる予感♪


そんな不安を抱きつつ週明けを待つことに…



次回へ続く(>_<)



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平成23年6月7日 早朝

いよいよ今日は手術の日。
27年間連れ添った可愛い胃がコワモテの兄ちゃんと共に連れて行かれるのです。

前日の夜は寝れないのかなと思ってましたが腹をくくってたのでグッスリと寝ることが出来ました!

ただ下剤を飲んでたので早朝から目が覚めてしまいましたけど…(--;)

夜から朝にかけて友達から励ましメールをもらい、本当に人とのつながりに感謝。
たくさん勇気をもらいました。

そして、手術室へ出棟する時間に。


たわいもない会話を家族としながらテクテク歩いていきます。


「ほなね」


と笑顔で家族に告げ、手術室へ。

ただ、朝の手術室は大渋滞。
笑顔で手を振って入ったのに、そこで5分ほど待たされることに。

後ろを振り返ると小さい透明の小窓から心配そうな家族の顔が見える。


扉が開く度にお互い手を振り合う。


の繰り返し。

ちょと恥ずかしくなってきた。


そんなところでびーたんの名前が呼ばれました。


この病院の手術室を歩くのは2回目。
慣れたもんです。


そして、手術室の中へ。

前回と違うのは
麻酔導入前に硬膜外麻酔を入れること


麻酔科の先生の指示のもと横向けになります。
見えないから怖い(-_-)
しかも、骨

怖い。

看護師だって怖いもんは怖いし、しがみつくんです。
手術室の看護師さんにしがみつかせてもらいつつも

「大丈夫ですよー☆」
と鼻の穴全開で笑顔で答えました。

無事に挿入完了。

そして、2度目の麻酔導入


麻酔科の先生が
「今から薬入るんで寝てしまいますけど、最後に何かありますかー?」

と聞かれ、何を血迷ったか

「そりゃー、もう。

 グッドラックっすね。」


なんじゃそりゃ。


訳の分からん事を告げ、眠りの世界へ



「びーたんさーん。びーたんさーん。喉の管抜きますよー。声でますからねー。」
と呼び掛けられ「はーい」と言ってみるも出ません。もちろん。



ぐえぇー!!!


と喉から聞いたことない音が。

その瞬間、管が抜け自分で息が出来ることが分かり、ホッと安心。


と思ったのも一瞬で


さ、さむい!!!!
さむすぎる!!!


ガチガチ歯が鳴り、体は震える。

周りでは手術を終えベッド移動の準備でバタバタ

私はガタガタ

「さ、さむいーー」
と言う私に

忙しい周りのスタッフは
「ハイハーイ♪」


この温度差(T-T)



そして、私は寒いと言い続けたまま
集中治療室へ

手際の良いスタッフたち

体の震えがおさまると同時に熱が40度
へ上昇。

熱い。何てワガママ。
まだまだ痛みは感じません。

主治医の先生も顔を見に来ました。

知り合いのT先生も見に来てくれました。握手をしてお礼を言います。


面会に来た家族にまずは時間を確認

良かった。
短すぎず、長すぎず。
予定通りに終わったんだなー。
と一安心。

さらに。
思ったよりも浸潤している範囲が小さく胃全摘ではなく2/3の切除で済み、膵臓は切らず横行結腸を切ったことが分かりました。

母からその事を聞いたときには
大号泣。
熱もあり、ボーッとした頭だったけど涙が止まらなかった。


寝ていたのであっという間でしたが
6月7日は私にとって忘れられない記念日になりました。



後から聞いた話。

手術室に入る私を家族と共にT先生も見送りに来てたみたいなんですが、全くの眼中に入らず。
扉が開くたびに私は見てたはずなのに全く記憶がない。


大丈夫と言いながらも、めちゃくちゃ緊張してたんですね


完全に無視していました。
T先生、すみませーん。



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大変長いこと放置プレイしてました(--;)


2012年のびーたんの目標

『3日ボウズにならないこと』

いやー。
3日ボウズならぬ半年ボウズ?


何のために始めたブログなんだろうか。


目的を忘れておりました(ToT)


さ、もいちど。


放置プレイから半年経ったわけですが、最近のびーたんは

すこぶる良好に癌2年生を楽しんでいますっ☆

2月に6回目の化学療法が終わりました。

その後、内科主治医から薬なしの経過観察を命じられ。

体調、体毛が改善してきた4月。

50Lのバックパック背負い、夢だったヨーロッパ周遊旅をしちゃいました!
40日間という長期旅行(バックパッカーとしては甘チャンですけど)
人生一度きりの合言葉と共に。


世界ヤバすぎ(;´д`)


回りにまわって8ヵ国。
思い出はのちほど。


5月中旬に帰国し、その後はどっぷりニート生活を送っておりました。


色んな人と出会い
色んな時間を過ごし
病気とともに生きることを楽しみ


奴と知り合わなければ
こんな楽しい生き方してないよなー
って思うくらい


ニートばかです(笑)


でも

2012年の目標

『看護師復帰』


これを忘れてはいけません。
忘れておりません。


周りの協力を得て
8月より前に勤めていた神戸の病院へ復職することになりました!


部長にstageを伝えると主治医の就業許可書がないとダメだと言われてしまいましたが。。。
当たり前ですよね。


胃癌を経験したことで感じたことや分かったこと

患者さんや家族、そして看護師にも伝えていきたいなと思います。

患者さんや家族の不安が少しでも和らぐように役に立ちたいと思います。


6月で術後1年を迎え
癌2年生に進級しました♪


今年も自分自身の成長を大きく期待して


びーたんの癌撲滅キャンペーン
セカンドステージ

始まり始まり。


さぼっていた
闘病記はきちんと残したいのでぼちぼち書いていきます。

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