我々の人格に一番大事なものは肉体における活力のごとく気魄(きはく)・勇猛精神というものであります。

理想を追求して、真剣なる努力をしているということが一番大事であります。

これが盛んな時には我々の生活は多少貧乏でありましょうとも、また、いかに逆境にありましょうとも、いかなる難問題が紛糾(ふんきゅう)しておりましても意とするに足らぬのでありますが、一度気魄が欠ける、精神が足りない、理想精神が滅ぶ時には、我々の身辺の一事一物ことごとく我々の生活の悩みたらざるを得ない。