昨今はネットで様々な情報が得られる故、自身で調べて憎い相手を呪詛するケースがあります。拙僧も何件か見聞しましたが、念が強い人がかけると古い術式でも大きく発動することも。霊能者や占い師に呪詛と言われて相談を持って来られた場合、当方で再検証して呪詛程でないと判断しても、当の本人が「呪詛」と信じ込んでしまっているケースも。こうした人は自身で相手の恨みの念を却って強くして酷くしているだけなので、まずは思い込みを外す作業からしなくてはならず厄介です。

 

 病院のセカンドオピニオンではないですが、数人が前提情報なく異口同音に似たようなことを言って呪詛と判定しない限りは、焦って信じ込むことなく冷静になることが肝要です。気が急くのは分かりますが、色々と動かずに信頼できる行者に相談して、祓うのか、そのまま念を返すのか、相手の悪しき行動を調伏するのか等々を事案の詳細を見極めたうえで、決めて実行するのが良いでしょう。行者が何をどう禱るかはケースバイケースですが、お任せすれば大丈夫です。

 

 行者選びですが、不動尊をよく拝み定期に護摩等をされている方であれば余り当たりハズレは少ないように思います。日本密教では、明王といえば不動尊が中核なので、取り敢えずは不動尊に禱れば大抵片が付きます。直感とか霊能はなくても真摯な姿勢で行法をされている方であれば、法力は信頼できます。先ずは護摩祈禱を受けてみて判断するのが宜しいかと存じます。案外、その護摩だけで解消してしまうこともあります。合掌