神社へ参拝するルールは初詣のこの時期によくネット情報としてアップされますが、色々あるので迷う向きもあります。基本は境内では言動を慎んで、御神前(拜殿前)では畏敬の念をもって所定の所作をして祈れば良いだけです。細かな作法への意味づけも、それは其れなりの意味があるのですが、気にするかどうかは本人次第。参拝の作法といっても近代以降に漸次整えられて、巷間に流布している面もあるので、一概に正否を言えない事もあります。

 

 例えば、鳥居をくぐったら参道の真ん中を歩かないというのがあります。参道の真ん中は神様の通り道だから避けて歩くということ。が、拜殿まで行ったら今度は真ん中に陣取って良いというのが「定説」とされます。が、鳥居と拝殿が直線的な場合、歩くときは真ん中がダメで、拜殿では可というのは矛盾している感もあります。また古傳では敢えて鳥居の真ん中に立って作法をして拝殿迄行く、という作法もあります。

 

 ただ、神様の居られる境内では身を慎むという点では、真ん中と言うメインの道筋を控えて、その両端を歩くという点では意味があると思います。因みに、正中とは神殿の神様の座に対しての真ん中であって、参道の真ん中を指すものではありません。とはいえ前述のとおり慎むという意味ではこれも慣習としては良いのかもしれません。が、此れに拘り過ぎて、真ん中を歩くと無禮で御利益が取られる、といった妄言は許容できないものです。

 

 また、霊能関係の人やスピリチュアルな人が自称の説や確たる検証を経ない説を「定説」と強弁することがありますが、その真偽は先ずは疑ったほうが賢明です。眞の意味での定説は、一般的に認められ、確定的であるとされているっもの。客観的な検証を経て、疑いの余地がないことや、公式に決まったことを言います。故に自分勝手な「定説」は信を置くに値しない。鵜呑みにしてしまうことは愚かと言うこととなります。

 

 神社参拝で一般的な作法の範囲内で、御宮や他者に迷惑をかけない程度のMYルールは許容されます。余程厳しい御神靈でもない限り基本、神様は基本おおらかなので、ある程度は融通が利きます。これが厳格な御神靈だと基本ルールは絶対ですので、その辺は現在公になっている御祭神名ではなく、元々はどんな御神靈だったかを事前に調べると良いでしょう。昔は図書館に行ったりしないと分かりませんでしたが、今はネットで必要な情報を集めることが可能です。再拝