こんにちは！店舗開業コンサルタントのbh飯島由敬です。
6月19日に、無事OPENを迎えた愛知・国際センター駅の円頓寺商店街の美容室「FLAMINGO FLARE（フラミンゴフレア）」。
この写真は、工事が進んだ段階で、オーナー柴田さんが店舗工事現場に行った時の様子。
ビーエイチのプロデュースでは、「なるべくオーナーさんが工事現場に行かないように。行くときは、店舗デザイン設計者と一緒に行くこと。」を、徹底しています。（過去ブログ→こちら）
しかし、「オーナーさんが一度も現場に行かなくていい」わけではありません。
オーナさんが、現場に行かなければ決められない要素もあるのです。
例えば、シャンプー台の設置の微妙な高さ決め。
施術者によって使いやすい高さは異なるので、平均的な高さで設置するというわけにもいきません。
あとは、店舗の壁・造作部分の塗装色の確認。
この「塗装色」は、きちんとオーナーさんが確認しておかないと、面倒なトラブルに発展する可能性が大いにあります。
30ｃｍ角程度の色サンプルを設計時点で事前に見て決めた色であっても、壁一面に塗られた印象が異なったりするのです。
出来上がった壁面をみて、「え？こんな色だったっけ？」となり、全面塗り直しなんてなると、高額費用が追加となります。
そんなトラブルを回避するため、
「店内の１箇所、幅1.5M×高さ2.5Mぐらいの壁一面にテスト塗りをしてみて、肉眼でオーナーに確認してもらう。
それがイメージ通りなら、引き続き残りの部分の塗装に取り掛かる。
もっと薄めにしてほしいとか、濃いめにしてほしいとか、気になるなら何度か塗り直してみて、気に入ったところで決定色とする。」
というプロセスを踏む必要があります。
その他もろもろ、オーナーさんでないと決められない要素というのは色々あります。
そのため、オーナーさんが現場で確認を行うことも必須です。
しかし、オーナーさんの判断が必要な要素であっても、工事業者とオーナーが直接やり取りして決定することはありません。
必ず店舗デザイン設計担当者が柴田さんの横に付き、取りまとめて業者への橋渡し行います。
なんとも面倒臭いように思われるかもしれませんが、これが重要な管理体制なんです。
なぜかというと、業者側の説明って、どうしても専門用語が混じりがち。
「なんかその単語よくわからないけど、まぁいいか・・・」という感じでなんとなくOKしてしまったりすると…思いもかけず高額な追加工事だった。
なんてことになって、多額の無駄金の流出につながってしまうこともあるわけです。
そんな危険を回避するためにも、専門知識を有する店舗デザイン設計者の「正確な通訳」が必要なんです。
オーナーさんの要望と工事業者の説明を、双方向に通訳しながら橋渡しを行うのです。
店舗工事は、床、壁、天井他、あらゆる設備が、すべて高額な買い物の数々。
「工事業者はプロなのだから、しっかりやってくれて当然」と思いこむのは非常に危険です。
工事業者は、もちろんプロとしてしっかりとした良い仕事をしてくれるでしょう。
しかし、「見解の相違」が一番怖いのです。
「なんでこんな仕上がりなの？」
と出来上がった店舗をみてオーナーさんが愕然としたとしても、
工事業者さん側の視点で言えば、
「言われたとおり、きちんとやったのに、なぜかNG出された・・・」
と、なってしまうこともあります。
飯島が店舗デザイン設計者として仕事をしてきた中でも様々なトラブルや争いがありました。
後々考えてみると、そのトラブルの多くは、誰かの過失によるものではない場合が多かった。
「それぞれ業務を正しく実行し、間違えてはいなかったけれども、お互いの認識が一致していなかった」
トラブルの多くは、こんな時によくおこっていました。
「工事に関しては素人のオーナーさん」と「工事の専門家の工事業者」
お互いの知識の差から認識の違いが発生することを避けるためにも、
専門知識を備えたオーナーの代理人として「店舗デザイン設計者」という「通訳」が必要なのです。
このあたりのトラブル回避の大切さって、世の中の開業オーナーさんは事前に想像できないんじゃないかと思います。
実際に、自分の店舗立ち上げの渦中に身を置かないとこの感覚はわからないものでしょう。
だからこそ、今後開業、出店を予定している方は、事前に開業に関する知識をえてから行動をおこしましょう！
開業計画がスタートしてしまったら「想定外だった・・・」なんて落ち込んでる暇はありませんからね。
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