ニュートン(1642-1727)の万有引力

17世紀に太陽の質量を知ってしまったニュートンの苦悩が伺えます。
これを証明できなかったので、万有引力を20年間発表しませんでした。
ハレー彗星を発見したハレーに高く評価され、支援されての発表でした。
有名な「りんごの木」は、東大付属小石川植物園で育てられています。
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①太陽の引力
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ひもの先に重りを付けて、グルグル回すと重りは等速円運動をする。
等速円運動をするには回転中心から重りを引っ張る力(求心力)が必要である。
ひもがなくても求心力は質量mと求心加速度aω^2の積に等しい筈である。
惑星の公転には太陽と惑星の間にひもが無いので、求心力と同じ引力が働いている。ここで、aは公転半径であり、ωは周期Tとω=2π/Tの関係にある。
求心加速度はa/T^2に比例し、ケプラーの法則からTはa^(3/2)に比例なので、
結局、惑星の公転の求心加速度は1/a^2に比例し、地球の公転の求心加速度は
地球から太陽までの距離(測定可能)が1億4950万kmなので、計算ができ、
aω^2=1.495×10^11×(2π/365×24×60×60)^2=0.0059m/s^2

この求心加速度に地球の質量を掛ければ、太陽の引力が計算できる筈である。


②地球の引力
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月は地球から38.4万km(測定可能)離れて、地球の周りを公転している。
公転周期は満月から満月の29.5日ではなく、地球も太陽の周りを公転しているので、2π/29.5+2π/365=2π/27.3となり、27.3日で公転している。
月の公転の求心加速度は公転半径aと公転周期Tから求められ、
aω^2=38.4×10^7×(2π/27.3×24×60×60)^2=0.0027m/s^2
地球上の全ての物体は加速度g=9.8m/s^2で地球に引っ張られている。
地球上の物体も公転していると考えると、公転半径は地球の半径6370km。
ケプラーの法則から公転の求心加速度は1/a^2に比例するので、月の公転半径は(9.8/0.0027)^(1/2)×6370=384000kmとなり、月までの距離と一致。
つまり、地球上の物体も月も同じ様に地球から引っ張られている。→万有引力

③太陽の質量
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太陽が地球を引く力は地球の質量をmEとすると、mE×0.0059m/s^2になる。

地球が太陽を引く力は太陽の質量をmS、太陽と地球の距離をSE、地球と月の距離をEMとすると、
mS×0.0027×(EM/SE)^2=mS×0.0027×659.8×10^(-8)

太陽が地球を引く力と地球が太陽を引く力は釣り合っているので、

太陽の質量は地球の

mS/mE=0.0059/(0.0027×659.8)×10^8=3.3×10^5倍である。

→これが本当であることを証明できなかったので、万有引力を20年間発表しなかった。(23歳の時に発見し、43歳の時に発表し、85歳まで生きた)