前回勢いでブログを書いたもののこれしばらく恥ずかしくて読み返せないなあ!という気持ちでいます。
5年以上なんというか「文章」を書いていなかったのに変に手癖だけはあるから手直しするにしても開き直った頃じゃないとむず痒いw
手直しするにしても開き直れるぐらいの日数が経ってからになりそうですうひー。
※以下本誌ネタばれですのでご注意願います。
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・連鎖する死!!
にらみ合いとは言いつつ実際に互いに物理的な手出しをしていることは間違いがないわけで、だからこそ戦争というこの事態に対しての早急かつ有効な対応が必要となる。
今まで一警護という組織でのみ通用していたジャパンランキングという(特性を曖昧ながらも数値化、視覚化した)ものの適用範囲を広げ、火星帰還組との統合を測りより激化するだろう戦争へと備えなければならない。
その戦争の相手はかつて地球から火星へと放たれた虫。
本来は異様な変化をするはずではなかった。
既に撒かれていたラハブの遺産。
それが意図的なものであったのか、それともただ打ち捨てていったものなのかはわからないが、遺産があったがゆえに人類が想像していたものとは全く違う方向へと進化した。
言語を、文化を取得し統治者が生まれ、そしてそれは人間への憎悪に明確な統一性を持たせた。
小吉との因縁を抱えたまま。
という5ページでわかるこれまでのテラフォーマーズ。
いや本当にこのページ数で今までの読者に全てを思い出させる話の運び方は凄いなと。
逆に未読の人は興味が出るんだろうかと思ったけれど、未読の人はここから読むことはあまりない気もする。
個人的には一気に読んでしまっている印象があるけれど、単行本22巻分の量はなかなかだと思うので……。
あと無料期間も終わってしまったので……。
・〈祈る者〉
眼球が同時に左右別の向きを捉えられる描写は火星編の110話でジョセフにも同じ描写があった。
両方右手だと色々と不便もありそうだし、何なら人為変態したままの手はタッチパッドというかパネルに反応するものなのだろうか?
個人的にタッチパネルが使用できる条件は静電気での反応だと思っていたので外骨格の手である右手(形状としては左手でもある)での反応はするのだろうかと疑問に思っていたのだけれど、調べたらタッチパネルの認識にも種類があるらしいので「抵抗膜方式」であれば圧迫という手段(古いスマホや多分DSなど)が使われているタイプのものであれば対応できるかもしれない。
一応スマホや大型のモニターなどで反応の種類は違うものらしい。
そもそも600年後なわけだし、タッチパネルについてもより細かい進歩があるのかもしれないと読み返していたらページ?を捲るのに本来の肉体である左手しか使っていないので、結局のところ外骨格に覆われている右手は使えないということなのかもしれない。
右手で使えなくてしぶしぶ左手を使っているのだとしたらそれはちょっと微笑ましい。
もしくは単に左利きの可能性。
<祈る者>にも利き手があるのかと思うと妙に人間臭いというか、ある種の同族嫌悪のようなものを抱いてしまう。
・神
エジプトアンクに似ている十字架……というよりA.E.ウィルスも同じ形をしていたことを考えればこれが奴らにとっての神の象徴、ひいてはラハブの象徴なのだろう。
それを祀るということは火星に、奴らにとって神という概念が存在しているということ。
そしてその神には捧げ物をするという行為が伴っているということ。
祭壇の内容を見ると判明しているものでは牛(の首)、深海魚(リュウグウノツカイ?)、あとは食料的なものとは思うが、プロテインが入っているのが。
シュールといえばその通りではあるが、それ以上に「何を信仰としているか」ということに対する象徴なのかもしれないとも思う。
より強い身体を作りあげる事が出来るもの、火星では蚕を食べることで一部の素質を持った個体のみに動物性たんぱく質を積極的に摂取させていたが、地球にはより効率の良いものが存在している。
奴らにすれば効率の良さに特化した補助機能食品というのはそれこそ神に捧げるだけの価値があるものなのだろう。
それだけのものだからこそ、蟲を守り導く身体を作り上げるためのものだからこそ食に関するものが神に捧げるに相応しいものとして認識され、実際に祀られている。
以前書いたことがあるような気もするが、民意に指向性を持たせる際に一番効率がいいのは宗教だろうと思っている。
ただ、奴らは神を持たずとも蟲として統一されているので神という存在を作り上げる必要も無いのではないか。
この神は〈祈る者〉の為だけに存在しているのではないか。
蟲としてではなく種として生きることが当たり前の真社会性生物の中で自我を持つ異端な存在が崇める神は、唯一の信者に何をもたらすのだろう。
・祭壇
左上のものが雑誌の印刷だと荒くてわかりにくいなとアプリでも確認したのだけれど、アプリはアプリで拡大すると画質が落ちるという。
個人的には火星の苔が祭壇に祀られていたら面白いというか色々と思うところがあるなと。
人間側にすればそれさえなければテラフォーマーは生まれずに火星への移住はスムーズに行われただろうし、テラフォーマー側からすればそれがなければ進化することはできず、自分たちを打ち捨てた人間への復讐をすることもできなかった。
これで実際に単行本クオリティの印刷で見たら全然違うものだったという可能性は大いにある。
あるんかい。
・完結させる
マルコスと染矢、意気投合が速いな……と思ったけれど多分これはなんとなく互いに似ているものを感じ取った故の意気投合な気がする。
育ってきた環境が違うものとはいえ、根っこにある真っ直ぐさというかブレのない芯の強さのようなものが似通っているというか、ある意味非常にエンターテイメントとして正しい「理想的な体育会系」の要素を2人とも持っていると個人的には思っている。
もちろんそれだけで語れるほどキャラが薄いわけではなく、そこに染矢は染矢の、マルコスはマルコスとしてのキャラクター性を確立させるだけの背景が描かれた上での話ではあるのだけれど。
・それ以外
一警護の人間である以上、神奸達の存在については相当早くから気付いていただろうし、だからこそテラフォーマーと同時に奴らに対する警戒も決して怠ってはいなかった。
一郎が襲撃されたことに関しては警戒の上を行かれた感はあるが、それでも一郎が一郎であるが故に挽回は早くに出来た。
そして奴らの存在に、その意図に気付いていたからこそ知ることが出来た。
誰を叩くべきなのか、その為に誰を送り込めばいいのかをわかっていた。
最も真に彼らが何を望んでいるのかはジョセフ本人以外はわからないのではないか。
ジョセフが「ニュートン一族の長として」掲げている目的、世界を征服するという言葉はあっても、その裏にあるミッシェルさんへの欲というか人の持つ感情に対しての歪んだ認識までは理解出来ていないのでは、と思ったけれどあの一族はおおよそ常人の感性からかけ離れているのでむしろ言わずとも知れたものとして扱われるか、理解は出来ないがそれに関してはどうでもいいと思っていそうだ。
ニュートン一族に関しては一般的(と自分が思っている)感性を基準にしたところで当てはまらないからこそニュートン一族であり続けられるのだから。
・復讐のために
サムライソードさんとの接点──という言い方をするのは彼女にとってあまりにも不本意な物言いだろうし、望んで作られた接点ではないがあえて端的な言い方をするならば「接点があった」という事で許されたいのだが、それがあったからこそ彼女は乗り込み、それに対してはなんの疑念も抱かずにそういうものだろう、と思っていた。
彼女が復讐の為に情報を集めることも、今回船に乗り込んだことも、サムライソードがハンニバルに対してその過去を踏まえた上でそうすることは当然だろうと。
それは個人の感情であり、独断であり、会社が理解を示したとしても援助はしないだろうと。
復讐の為に接点を保ち、そして繋ぎ、接触した。
そしてそれを会社は、一警護はすべて容認していた。
一個人の復讐を、会社が。
だが彼女が一応正当?な手段を持って船に乗り込み、その際に七星が『成果』と言っていた事が全てを物語っていた。
これはこの話を通して読んでから書いているけれど、本当にこの演出というか話の振り方が上手いなあと思ってしまう。
サムライソードがあくまでも復讐の為に単身乗り込んだということを主軸に、ただしそれを会社が容認しているという時点で「それだけではない」だろことを読者にほのめかせつつ、対決の最中に答えを出してくる展開が好きで連載再開後も安定の構成力で嬉しい。
・仲間
音としては「ヤツ」ではあれど、彼女の真意が仲間というその文字に現れているのは、漫画として特権ともいえる表現方法。
アニメだと音が来てしまって同時に文字として視覚的な面で同時に意味を持たせることは難しいので……。
・PHENOMENON
このナレーションの2ページに「ああ、テラフォだ!」という気持ちになったのは私だけではないと思う。
ナレーションというか状況説明で2ページ使うというのは週刊連載において贅沢な使い方だなとおそらく以前にも書いたと思うのだけれど、テラフォーマーズという作品の場合、それが次のシーンへ引き込むための、カタルシスに近い動への予備動作としての静。
内容自体がまた、「既に我々が知っている現象」であるというのもページを捲る手に期待を込めさせるものでもある。
私たちは知っているから。
キャビテーションというこの現象そのものを。
それを誰が、誰の特性となった生物が起こしていたのかを。
個人的にはこのナレーションがあるからこそ『PHENOMENON』という、『現象』という言葉のタイトルにしたのもテラフォーマーズらしいなと。
彼の起こしたものは直接的な攻撃手段ではなく、あくまでも現象に過ぎない。
船が推進力を得る際に避けては通れないキャビテーションという現象。
推進力を上げれば気泡が増え、スクリューやタービンの寿命が減る。けれど気泡を減らすようにすれば今度は推進力が上がらない。
おそらく船の設計において、頭を悩ませる部分の一つなのだろう。
そしてその気泡が、その現象が外部からの衝撃となった場合、それは船を止める事になる。
気泡が船を止める。
人が水を進もうとする時に付きまとう仇敵。
・残念
私はアプリで日付が変わった瞬間に読んでいるタイプなのですが、この見開きを見たときは夜中なのにまあまあの声量で叫びましたご近所さんに申し訳ない。
いやでもこれはよくわからない声が出ても仕方がないと思うんですよ。
慶次はどこに行っていたんだろうという疑問も当然あったし、そういう意味でもこのタイミングでの再登場は当然ながらあまりにも格好良い登場で変な声が出るのは仕方がないと思う。
仕方がないと思う(強調)。
そしてそれ以上に元々ジェットは中国の人間ではなく劉さん個人に対してついていくことを決めていたキャラであり、燈に対するアンチテーゼ的な書かれ方をしてたこと、地球編が始まった時に巻頭カラーのイラストにいた事を踏まえて何らかのタイミングで確実に出番はあるだろうと思ってたけれど、燈のピンチではなくここで来た早めの再登場に変な声が出るのは仕方がないと思う。
仕方がないと思う(再強調)。
当たり前のように上着を差し出す慶次も、落ちてくるシャンデリアが当たらないようにもう一度キャビテーションで吹っ飛ばすジェットも戦況把握が素晴らしい。
・上着
朝太郎さんの上着は突き返したのに慶次の上着は黙って着るんだな……。
いやあの時はまだサムライソードも人生に余裕はなかったし、牙をむいていないと生きていけないぐらいに追い詰められていたのだろうという理由があったに違いない。
と思わないと朝太郎さんが切ないことになるので。
今のところの朝太郎さんの状況については一度目を背けるものとする。
はっきりと描かれない限り生存している可能性は当然あるわけでシュレディンガーの朝太郎さん。
・ジャパン・ランキング
見出しに中点使ってると字面が良くないな。
『本日付けで』の順位変動ということは、火星帰還組がランキングに含まれたことを彼らにもリアルタイムで伝わっているということか。
そうなると何らかの形で彼らはこの状態で連絡を取る手段を得ているということになる。
一見通信手段を持っているようには見えないが、まあその辺りは一警護にいる人材の特性のことを考えればある程度対応は出来るのかもしれない。
高橋とか。
海というか水に囲まれた状態だからこそあえて出番が今無い彼が更に後ろに控えている可能性も捨てられないかなと。
そして彼らの順位、ジェットの方が慶次より上なのかと思ったが今回は捕獲という条件が無く、純粋にテラフォーマーを殲滅させるだけの戦闘能力を考えると範囲攻撃が出来るだろうジェットの方がランキングが上になるのだろう。
あくまでも慶次は1対1の戦闘に関して圧倒的な強さを誇るが、テラフォーマーの数を考えれば点で制圧するのではなく面で制圧出来るジェットの方が戦闘力が高いという判断になるのは至極当然。
ところで変動がある前は6位が本郷だったのだけれど、彼の順位は上がったのか下がったのか……。
・塵(ダスト)
慶次の神眼(ブルーアイズ)を見ると反射的に遊戯王のブルーアイズホワイトドラゴンを思い出してしまうタイプのオタクです。
あれは青眼の白龍なのでこうして漢字で見るとわかるけど似てないな。
しかし慶次にしろジェットにしろ、この二つ名(この言い方が正しいのかもわからないが)は一体誰が付けているのだろうか。
自己申告制だったらだいぶ恥ずかしいな。
ただジェットの二つ名については本人の立場というか「客観的に見た自己評価」のような感があって、私個人としては好きではある。
彼は未だ自分の立ち位置というか、自分の命を軽いものとして見ているような気がする。
だからこそ塵と名乗ることに抵抗が無い、自虐的なものを含んだ上での言葉なのだろうかと。
まあ実際名乗ることについては色々葛藤があるというか文句の一つも言いそうな気がしないでもないが。
慶次はあまりそういうの気にして無さそうというか普通に「格好良いな」って納得しそうで、多分厨二を通ってないというかそういうものへの耐性も無いが偏見も無いというか……。
という偏見(妄想)。
・数字
一目で慶次とジェットの特性を当て、その専用武器も把握している。
今ジェットが手にしているのはあくまでも人為変態の為の薬であり、武器とみなすには難しい。
中国班に所属していた時の彼の武器は『具足型パーソナル全方位ソナー・「銀河蝦虎魚」』。
それがあったからこそスムーズにこの船に辿り着けたという可能性はある。そしてジェットが上着を脱いでいないのも、その武器を身に着けている(具足型なので)からというのであれば納得もいく。
ただ、火星編において中国班以外は知ることも無かった専用武器の存在をハンニバルが知っていたのは彼がローマ連邦の人間であり、あのジョセフの兄であるというその特異性もあるだろうとは思う。
だからこそマーズ・ランキングのことは把握している。
だが、ジャパン・ランキングについては把握していない、もしくは把握していたとしてもそこまで重要視をしていないというところだろうか。
それならば今の順位の変動についても(些末なものとして認識してるが故に)知らないし気にしてもいないのだろう。
だからこそ、その順位が、その数字が如何ほどのものかを己に対して見せてみるが良いという圧倒的なまでに強者としての言葉。
テストという言葉を使っているのも、自分がこの三人の攻撃を受けきる自信がある、なんなら遊びの範疇に過ぎないという自信があるからこそだろう。
・弟
ハンニバルは勝敗に関わらず「自分が楽しかったら報酬を与える」ような気もする。
確かに売られた喧嘩ではあるけれど、ここでジョセフの情報を餌にする必要も無いというか、彼らの目的に対して本来付き合う義理も無いはず。
この状況は彼にとって本当に暇つぶしであり、その暇つぶしの添え物程度のノリで弟の情報を、ジョセフという実質今世界を支配しているともいえる男の情報を与えようとしている。
それに対して家族愛という感情があることを前提に、自分が負けることなどありえない=弟の情報を与えることなどないというニュアンスなのか、弟の情報を与えるつもりがないのか、たいした情報を与えるつもりがないのか。
それとも家族的な感情が希薄で、本当に弟の情報を渡しても本人には呵責が無い、どうでも良いと思っているのか。
ニュートン一族自体は「一族として」の結束というか、同族意識は一般的な感覚よりもその特異性故に強いとは思っているが、それでも個々の感情としてはあまり関心が無さそうな。
だからこそこの暇つぶしが楽しいものであれば、その対価として弟の情報を与えることに罪悪感が無いのではと。
・人類の先
これは今回の内容とは関係が無い話になるのだけれど、ハンニバルは享楽主義ではあれど、それ故に無邪気な一面があるような。
ただその無邪気さは人間とは違う存在であるが故の何か、という見方もできる気がする。
戯れに人に牙を剥く無邪気さ。
彼らは人でありながら己を改良し続け、そして人ではない何かへと到達したのだから。
今はまだ『人類の』到達点だが、その先を当然視野に入れているだろう。
だが人類の先とは何なのだろう。
それはもはや人ではないものになるのではないのか。
人類を超えてしまえばそれはもう人類の枠から外れている。
いくらそれが種として進化したものだとしても、その個体だけが特異な存在になるということは、それは<祈る者>と同じ存在なのではないか。
彼らの「完成」はどこにあるのだろうか。
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自分で書いておいてなんだけど文章がとっ散らかってるなあというか思い付きを並べるとこうなりますみたいな。
まあリハビリですからね、長い時間をかけるつもりで(元気な言い訳)。
しかし今回の見開きの慶次とジェットはあまりにもテラフォ的展開というか登場で、本編にも書いたけれど本当夜中に結構な声が出ましたねえ。
いやあれは結構な声が出ると思うんですよ。
周りがキラキラしててなんだこれイケメンに許されし何かの演出か?って思ったらシャンデリアの破片じゃんっていうぐらいにはテンションが上がりまくってましたね……w
まああの二つ名、漫画だからこそかっこいい~!ってなるけどリアルで考えると微妙いやリアルで考えるな二次元やぞ!
前回よりは早めに書き上げられたので、次回はさらにもうちょっと早めに頑張りたいという目標。
次の更新は5/23だそうですね楽しみー!
そういえば巻末コメントって無くなったの?