バハマ旅日記④~」最終章 | 「バックパッカーがH・Ⅰ・Sの役員になった奇跡」小さな会社の未来の創り方

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出来ない事はやらないことだとHIS創業者「澤田秀雄」氏から学んだ。ベンチャー魂と自ら経験した多くの失敗が成長の奇跡を創る。伝える事よりも伝わること!直ぐに実践したくなる、熱き魂に触れてください。

「バハマ旅日記④~最終章~何も無い事の意味」


 今、成田に向う機内にて書いている。昨日(12月13日)にバハマのナッソーを飛び立ち、マイアミ経由でサンフランシスコに着いた。マイアミからサンフランシスコは6時間弱かかる。時差もある。それでも同じアメリカだ。広大さが分かるよね。

 今朝(14日)、ホテルから空港に向う高速道路は片側4車線から5車線ある。アメリカの交通インフラ(基盤)整備は縦横無尽にこの大陸に張り巡らされている。 国際空港は24時間使用で国内、海外問わず引切り無しに飛行機が行き交う。 まさに拡大し続けるアメリカを象徴しているようだ。

 僕がダイビングを楽しんだバハマはカリブ海に浮かぶ小国だ。1400年末期にコロンブスが到達し、その後、多くのヨーロッパ人がやってきた。島に居た先住民のインディオ達は強制労働や彼らが持ち込んだ疫病などで死に絶えてしまったのだ。

その後、奴隷として多くの黒人がアフリカからこのバハマに連れて来られた。

1600年後半からイギリスが植民地化を進める。1700年後半に一時スペインに占領されるが、イギリスが領有権を取り戻す。この後、奴隷は解放され1973年に独立を果たす。

 今、多くの住民はその子孫の黒人達だ。先住民のインディオのアラワク族は絶えてしまった。もう、元から住んでた人は誰もいないのだ。

この国を含めて、多くのカリブ海に浮かぶ島国や中南米の国々は同じ歴史を辿っている。マスターズカントリー(ご主人様の国)を持つ国々。僕が住む日本は稀有な存在だ。一度も植民地になった事がないのだ。だからこそ極端とも言える独自の考えや文化がある。

 僕がバハマに滞在して何も無いと感じたのは街の華やかさやコンビニや高速道路
の様な物がないという意味ではない。そこに住まう人々が時間を紡いで築いて来たもの。人が街を作り、また、文化を生み出す。その歴史の存在感を感じないのだ。 もちろん2百数十年前に奴隷が解放され市民権を得て新たに始まった歴史はあるが・・・まだ時間が足りない気がする。・・・カリブの風が吹く、南国の色鮮やかな花が揺れる。エメラルドグリーンからブルーに変る海。 陽気で屈託がない人々。

彼らの先祖は遠くアフリカから奴隷として連れて来られた過去。 何も無くてよいのかもしれない。今、アメリカの避寒地として世界中からリゾート客が押し寄せるカリブの国々、自分達の国にある物が無い事が嬉しいのだ。便利じゃない事が自由に感じるのだろう。透明な海と青い空があるだけで良いのかも知れない。

 昨夜、サンフランシスコの街が近づくと飛行機の窓からプラネタリウムの様に瞬いていた多くの星が見えなくなってきた。その代わりに光輝く煌びやかな街の明かりが飛び込んできた。 化石燃料で作られたエネルギーの強大な消費によって作り出された街の化粧だ。 「無ければ求めてしまうあることを。あれば求めてしまう無いことを。」 勝手なものだと思う。 バハマの夜に流れていく星に願いを込めた。

もういらないよね。マスターズカントリーなんて。世界の平和を心より祈ります。