大会2日目
桃果にとっては
忘れられない一戦だった
トーナメント表を手にして
真っ先に目に入ったのは
2回戦で戦う相手
今まで何度となく対戦し
全ての試合でフォールまたは
テクニカルフォール(10-0)
で負けいる強豪選手
2か月前の東日本でも
テクニカルで負けている。
低学年の頃は大会に出ても
常に1回戦負け
ただ兄と一緒に
練習に来ているだけだった
このままではと思い
高学年になるとチアダンス勧めてみた
すると持ち前の明るさが戻り
レスリングの練習にも
前向きになっていくのが感じられた
少しずつだが結果がついてきた。
今年に入ってから
レスリングは小学校卒業までと
決めている桃果に
「全国狙ってみようと思わないか?」
「絶対無理ですよ!」
と即答したが
「1年間騙されてみろ」
それから桃果は変わった
大会に出て1・2回戦勝てればいいという考えから
全国レベルの選手に勝つ
目標が上がった。
順位もあがり
手も足も出なかった強豪選手とも確実に差が縮まってきた。
この1か月の練習に対する集中力はもの凄いものがあった。
1回戦をフォール勝ち
そして2回戦
今までの結果を知る
チームの誰もが驚くほどの
圧倒的な強さでの勝利だった。
試合直後
桃果は大声で泣きながら
「先生やりました、ありがとうございます!」
自分の胸に飛び込んできた
桃果の父も母も
チームの保護者も
応援に駆け付けた
OG 春菜も夏美も
皆、目に溢れ出るものがあった。
たくさんのことを自分も学ばせてもらった1勝だった。
そして勝ち進み
初めて
全国大会決勝の舞台に
結果
準優勝に終わったが
試合後
声をかけていただいた
吉田沙保里選手に
「これから中学生になっても
レスリング続けるの?」
問いかけられると
「はい、続けます!」
「応援してるよ頑張って!」
「ありがとうございます、頑張ります」
としっかり答えていた。
大会後、ラジオの生トークでも
大勢の人の前で臆することもなく
自分の言葉で気持ちを語っている姿を見て
強く、礼儀正しく、ピュアな心を持った
桃果と
一緒にレスリングができることに
感謝の気持ちが湧いてきた。
桃果、
全国大会
準優勝
おめでとう

