ブログ画像一覧を見る
このブログをフォローする
男女が複数の店舗を巡りながら出会いを探す「街コン」が、県内各地で企画されている。異性と知り合うきっかけを求める若者と、地域活性化を狙う地元飲食店の思惑が一致。参加希望者も殺到しているようだ。宇部市で開かれた「うべメガコン」をのぞいてみた。 20日夕、飲食店が軒を連ねる宇部市中央町のカフェバー。初対面の男女約20人がテーブルを囲み、主催者の1人が「出会いに乾杯!」と音頭をとった。 「どこから来たの」「休みの日は何してる?」。隣同士で会話が弾み、打ち解け始めた約1時間後、「連絡先を交換していない人は忘れずに」とのスタッフの一言で、互いの電話番号を交換して解散。別の異性と会うため、次の店に繰り出していった。 「うべメガコン」は、商工会議所などでつくる実行委が「出会いがない」という若者の声に応えて企画。発起人の1人で酒類販売店を営む篠沢朝孝さん(43)は「シャッターが降りたままの店が増えた商店街に若者が集まれば活気が戻る、との思いもあった」と語る。 参加者はまず、居酒屋やバーなど12店に振り分けられる。1時間をめどに別の店に移動し、4時間に4店で飲食できるシステムだ。参加費は男性6500円、女性は4500円。インターネットで告知したところ、下関、岩国市や県外からも応募があり、定員352人分の前売り券は半月で完売し、約150人のキャンセル待ちも出たという。 参加の動機は「結婚相手をみつけたい。せっぱ詰まってます」(30歳代後半・女性)、「出会いがなくても色んな店を回れて楽しい」(20歳代・男性)など様々だが、いずれも「また参加したい」と好評だ。 店側は宣伝効果が得られる。飲食店チーフの吉原久夫さん(32)は「これを機にリピーターになってくれそう」と手応えを感じていた。主催者は夏をめどに2回目の開催を予定している。 県内での初めての街コンは、山口市の委託事業として2月に開かれた「ちょるコン」。山口市だけでなく福岡、広島県からも計214人が参加した。市担当者は「商店街の活性化に加え、少子化や晩婚化対策になれば」と、次回以降の開催にも期待を寄せている。 長門市では5月6日に「長門ぶちコン」、下関市では同20日に「下関コン」が予定されており、参加者を募集している。