東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜 | 映画のある暮らし、のんびりゆったり、ただそれだけ

東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜

これはありふれた物語、けれどすべての人の物語

「東 京 タ ワ ー」
~オカンとボクと、時々、オトン~


$世田谷の陸の孤島での~んびりと
オダギリ・ジョーさんのプロフィール   樹木希林さんのプロフィール

主題歌:東京にもあったんだ福山雅治


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CAST

オダギリジョー (現在のボク)
樹木希林 (現在のオカン)
内田也哉子 (若い頃のオカン)
松たか子 (ミズエ)
小林薫 (オトン)
冨浦智嗣 (中学、高校時代のボク)
田中祥平 (小学校時代のボク)
谷端奏人 (幼少時代のボク)
渡辺美佐子 (筑豊のばあちゃん)
佐々木すみ江 (小倉のばあちゃん)
原知佐子 (現在のノブエおばさん)
結城美栄子 (現在のえみ子おばさん)
猫背椿 (ブーブおばさん)
伊藤歩 (タマミ)
勝地涼 (平栗)
平山広行 (磯山)
荒川良々 (えのもと)
辻修 (ホセ)
寺島進 (ハイカラな男)
小島聖 (若い頃のノブエおばさん)
吉本菜穂子 (若い頃のえみ子おばさん)
光石研 (小料理屋の客)
千石規子 (病院の借家の老婆)
仲村トオル (ラジオ局のディレクター)
土屋久美子 (高校の女教師)
小泉今日子 (不動産屋の事務員)
板尾創路 (「かっぱ」の客)
六角精児 (編集長)
宮崎あおい (アイドルDJ)
田口トモロヲ (郵便配達)
松田美由紀 (中目黒の大家)
柄本明 (笹塚の診療所の医者)
田中哲司 (東京の病院の医者)
塩見三省 (葬儀屋)
岩松了 (催促する編集者の声)
江本純子 (トルコ嬢C)
安藤玉恵 (トルコ嬢A)
栗原瞳 (トルコ嬢B)
麻里也 (堕落した日々の彼女)
竹下玲奈 (大学時代の彼女)
小林麻子 (似顔絵教室の女子社員)
ぼくもとさきこ (ボクモトサキコ)



DATA

監督:松岡錠司
原作:リリー・フランキー
脚本:松尾スズキ
上映時間:142分
制作年:2007年
制作国:日の丸 日本
配給:松竹




STORY ネタバレ

飲んだくれの自由人である“オトン”(小林薫)の家を出て、“オカン”(樹木希林)と幼い“ボク”は筑豊の実家で暮し始める。炭坑町でオカンとその姉妹たちと暮す日々が続くが、高校進学を間近にひかえたボクはオカンのもとを離れて大分の美術高校に行くことを決めた。オカンが小料理屋で働きつつ送ってくれる仕送りでボクは、自堕落な高校生活を送る。やがて憧れていた東京に出て美大生になるに至っても、ボク(オダギリジョー)は自堕落な生活を送り続けていた。故郷のオカンの励ましと学費の援助によってなんとか大学を卒業したものの、就職はせず、町金融で借金をかさねながら暮らす日々も次第に窮まっていった。今の暮しぶりを知ったらオカンはどんなに落胆するだろうかと思い立ち、故郷との連絡を絶ち、心を入れ替えて生活を立て直す決心をするボク。何でもかんでも仕事を引き受けてがむしゃらに働く内に、イラストレーター兼コラムニストとしていつの間にか食えるようになる。借金も完済し、これでオカンに心配をかけることも無いと思っていた矢先、久々に連絡をとった故郷の叔母からオカンがガンの手術で入院していた事を知らされる。ボクがオカンを心配させまいと連絡を絶っていた間、オカンもボクを心配させまいと連絡を絶っていたのだった。ボクはオカンを東京に呼び寄せ、再び二人で暮らすことにする。上京したオカンを東京見物につれていき、今の仕事が一段落ついたら一緒に東京タワーの展望室に登ろうと約束するボク。料理が上手で世話好きなオカンを慕い、家に入り浸るボクの友人たち。毎晩のように訪ねてくる彼らにオカンは料理を振る舞い、オトンとののろけ話で彼らを笑わせた。賑わいの絶えない幸福な生活がやって来たかに思われたが、間もなくオカンのガンが再発してしまう。入退院を繰り返す闘病の日々。衰弱していくオカンの身体はやがて抗ガン剤の副作用に悲鳴をあげる。あまりの苦しみ様に見兼ねたボクは、オカンの死期が早まる事を受け入れ、治療を断念する。東京タワーを間近に見上げる病室で、副作用の苦しみから解放されて穏やかな日々を取り戻したオカン。オカンを慕うボクの友人たちやオカンの故郷の姉妹たち、離れて暮しつつもオカンが慕い続けたオトンが訪ねて来てオカンの残り少ない時間を共に過ごす。やがて、オトンとボクが見守るなか、オカンは静かに息を引きとった。生前に約束を果たせなかった事を悔いつつも、ボクはオカンの位牌を持って東京タワーに登り、眼下に広がる東京の景色を一緒に眺めるのだった。



My Comments

ベストセラー小説でTVドラマにもなった「東京タワー」が映画に。原作は、リリー・フランキーの自叙伝的な作品だが、映画では主人公<ボク>を、リリー・フランキーなんだろうなぁと思わせてはいるが、そうと設定せず、あなたの物語としている。<オカン>に、苦労かけていると分かってはいても、ダメな自分を変えられない<ボク>に<オトン>。それは、誰もが若い頃の自分に思い当たることではないだろうか。ドラマチックなようでありながら、ありふれた物語が詩情あふれるナレーションを挟みながら展開される。オダギリジョーのいい意味で力の抜けた絶妙な存在感がいい。樹木希林演じる、強くて愛情深いオカンは、生涯記憶に残るだろう。




放送スケジュール

 チャンネル名:BS日テレリピート放送あり

 放送時間:12月31日 18:00~



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Bearにこにこ くまちゃんのひとこと

この作品については,ひと揉めありました。【以下Wikiより引用】
日本アカデミー賞受賞を巡る出来レース騒動
この年、多くの賞レースで賞を総なめにしていた『それでもボクはやってない』に全く票が入らず、日本アカデミー賞主催の日本テレビが出資した本作が賞をほぼ独占するという理解しがたい結果だった。この結果に、国内映画関係者、映画ファンから審査員による不正な票操作が行われたのではないかという意見が挙がった。最優秀主演女優賞を受賞した樹木希林は、受賞時のインタビューで「これは組織票だ、この結果はおかしい」と審査結果を痛烈に批判し、作品賞や監督賞を始め、ほとんどの受賞は不当だと話して会場は騒然となる。後日、樹木希林は雑誌インタビューでは「あの結果は私も納得していない」と語った。【引用終了】
日本のエンタテイメント界では,ありがちなことです。私が制作に携わったある作品が、某映画賞の監督賞にノミネートされた時、賞の事務局から連絡があり、授賞式に出席するなら、監督賞を差し上げます,という連絡がありました。要するに、授賞式で受賞者が欠席だと,格好がつかないということでしょう。映画の賞なんて,そんなものだと痛感しました。映画の善し悪しを決めるのは,お金を払って観てくれるお客様であり、映画評論家たちではありません。それに、映画というものは評価が分かれて当然で、その作品の価値は人それぞれです。賞として評価するのも大事なことですが、その作品の意義を感じて下さる方が、一人でもいらっしゃれば,私はそれで意味があると思います。

今年最後の作品ご紹介になりました。年度始めにスタートしたこの企画、最初の頃の記事を見ると内容も薄っぺらくて恥ずかしいですが、少しずつ皆様にご意見を頂戴して改良してきたつもりです。いろいろなことがありましたが、この映画御紹介だけは続けていきたいと考えております。もうすぐ2011年も終わりますが、私自身ももっともっと勉強して、みなさまのご支持をいただけるような記事を書いてまいりたいと存じます。どうぞ、来年もよろしくお願い致します。良いお年をお迎え下さいませ。



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