本当はやらなきゃいけないことがあるのに
どうしてもちょこっとでも書きたくなって
勢いづいてしまった><;
いつもより短いんで早く書けたけど
十分に見直せてないのが、ど~お~し~よ~~~だけど
も う い い
いつもの短いのよりもさらに短いけど、読みにくいかなと思ったんで
前半と後半で分けてみた
後半は記事の体裁を整えたら、すぐにあぷの予定
18禁ではないけど、間違ってきちゃった人のために
スペースの後から始まるようにしてるんでよろしこ☆
では
~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~☆~~~
「おいっ、昼飯行くぞっ」
スーツの腰に両手を当て、胸を精一杯張って
デスクに向かっている男に大声を張り上げる。
「ぉわっ! ・・・・・・なんだ、桂か。びっくりさせんなつうの」
少し猫背ぎみに向けられていた背中をびくっと揺らすと
真壁はこちらへと身体をひるがえした。
並んで立てば軽く頭一つ分は上に位置する顔が今は下にある。
あ、つむじ・・・・・・真ん中じゃない?
そっかだから分け目が少し横にずれてんだ。
なんか・・・・・・嬉しい。
いつもは見えない場所を見つけたことが
何だか宝物を見つけたみたいな気分にさせる。
「昼飯ってもうそんな時間か?」
「う? あ、そう、そうだよ。もう昼休みに入ってる」
ほんわりしてしまった頬と心をごまかすように
慌てて壁にかかっているシンプルな時計を勢いだけで指差す。
「あー、本当だ。やべ。仕事に夢中になりすぎた」
「お前猫背になってたぞ」
「このデスクが低すぎんだよ。桂みたいにちっさかったら問題ないんだけどなぁ」
「うるせっ。好きで小さくなったわけじゃないんだからな!」
ムキになって思わず手をグーにして言う俺を見て真壁がくっくっと肩を揺らした。
「冗談だよ。おもしれーなぁ」
「もういいって! それより、ほら時間がどんどん無くなってく! 行くぞ!!」
「はいはい」
まだかすかに笑いながら軋む音を立てて彼が椅子から立ち上がる。
くるりと踵を返す俺の後ろをスラックスのポケットに
手を突っ込んだまま真壁がついてくる。
それを視界の端で確認して今日の予定を告げた。
「今日行く店はもう決めてあるから。着いて来て」
「そうなのか? 何、ファミレス? 蕎麦?」
「違う。今日はオムライス」
後ろから、え? といぶかしげな声が聞こえた。
聞こえてはいたけれど、
今日はなんとしてもオムライスじゃなきゃいけないから
絶対に反論は受け付けないからな。
どうしても、オムライス、だ。
一瞬後で真壁が問いかける。
「オムライス・・・・・・って、やっぱファミレスだろ。おい、方向違わないか?」
背後から肩に軽く手を乗せられる。
誰もが急ぎ足でどこかの店へと向かう中、
2人してその場で足を止めてしまった俺はちらっと視線だけを送る。
「ファミレスじゃなくて専門店があるんだよ。
でもちょっと遠いから昼休み一番に出ようと思ってたのに、お前が遅いから」
「へぇ、そうだったのか。そりゃ悪かったな。・・・・・・でも何でオムライスなんだ?」
そう聞かれてちょっとドキリとする。
でも相手は気がついてない。
いや、気がつくはずがない。
これは俺しか知らないことだし、知らせることもない・・・・・・たぶん。
「何でって、えっと、今日の俺は・・・・・・卵な気分なんだよっ」
「はぁ?」
「あるだろそういうの! 何て言うか、黄色・・・・・・卵・・・・・・じゃなくて、えと・・・・・・」
「ある・・・・・・のか?」
「あ、あるんだよっ!」
いまだに乗せられている彼の手に直接触れないように身体をねじると、
スーツの上から腕をつかんで引きずるようにして歩みを再開する。
「ほらっ、時間が無くなる! 行こう!」
「かーつら? なーに怒ってんだよー」
「俺は怒ってなんかいないっ」
ただ焦ってるだけだよ。
昼にオムライスを食べなきゃいけないんだから。
真壁と一緒に。
頭に叩き込んだ専門店までの地図を思い出しつつ
掴んだ温もりを手のひらに感じながら進んでいった。
なぜ今日に限ってオムライスなのか。その答えは今朝みたTV番組にある。
俺は出勤する平日の朝には必ず『朝から突撃!!』という番組を見ている。
堅苦しい政治経済関係のニュースから芸能界のゴシップや
各地のローカルニュース、ひいてはご近所の朝食までをも
網羅するというネタの入手源としてかなり役に立つ朝の長寿番組だ。
なかでも俺が一番楽しみにしているのは
番組の最後に5分ほど流れる『今日の星座占いαα』というコーナー。
そう、オムライスはそこから来ている。
『さて今日の1位は・・・・・・』
焦らすような一呼吸の後で高い声の女子アナが一段と声を張り上げる。
『一位はみずがめ座のあなた! ・・・・・・』
「お、あいつ今日一位じゃん。
えと、何もしなくても相手が全部うまくやってくれる一日です。
堂々とした態度がさらにGOOD! ラッキーアイテムは桜色のハンカチ、
ってあいつに桜色はないだろー」
シャツのボタンを留めながら一人でに笑がこみ上げてしまう。
そもそもそんなかわいい色の物をあいつが持ってるわけないし。
でも一位だっていうからそんな物なくても今日はラッキーなんだな。
うん、良かった。
ネクタイを襟の下に滑り込ませて身支度を着々と整える俺は、
さっきと同じ女子アナが今度は少し悔しそうにこもらせて告げる声を聞いた。
『そして最下位は、残念~。かに座のあなたです!』
「はいはい、もう分かってましたよーだ。
なになに・・・・・・思うように事が運ばないかも。
くれぐれも慎重に、そして準備をしっかりしていきましょう
・・・・・・ラッキーアイテムはオムライスでランチ、か」
オムライスって会社の近くで食べれるところあったかな。
ローテーションで必ず週に2度は巡ってくるファミレスと
コンビニくらいしかないのかなぁ。
もうかなり飽きてるんだけど。
ネクタイを締めながら知識を総動員して
会社近くにある飲食店を総ざらいしてみる。
もしかしたらあそこの洋食店にならあるかもしれない。
でもちょっと遠いな。一人で行くんだったら面倒くさい。
そこまで考えてふと思い当たった。
オムライスはラッキーアイテム。
一人で食べてもラッキーアイテム。
だったら・・・・・・。
好きな人と食べたとしたらその時に何かいいこと、あるかも・・・・・・?
急にドキドキし始めた。
何をしたわけでもないのに頬まで何となく1、2度あがったみたいに感じる。
もし、もし一緒に行けるなら・・・・・・いや、行きたい・・・・・・!
ぼんやりと止まっていた手を急いで動かしてネクタイを適当に締めると、
1LDKのリビングに置いてあるパソコンに向かって
さっき思い出した洋食店をサーチする。
最寄り駅からの簡素な地図をじっと見つめて記憶した。
「よし、今日は絶対にあいつとオムライスだ!
昼休みになったらすぐに出て・・・・・・って、
やばいっ。もうこんな時間!? やべやべやべやべっ」
スーツのジャケットとビジネスバッグを力任せに左右の手で掴んで
シューズの踵を踏む勢いで俺は自宅を後にした。