Language Acquisition (言語獲得)のクラスでは、人がどうやって言語を獲得するか、について学びます。以前、Second Language Acquisition (SLA: 第二言語習得)のクラスを取ったことがありますが、(過去記事→ SLA の授業より)母国語の獲得については、今回初めて勉強します。

赤ちゃんは、もともとどんな言語の音も聞き分けられる、というのは、わりとよく知られた話だと思います。生まれてから7ヶ月くらいまでは、たとえば日本語環境の赤ちゃんでも英語の「L」と「R」が聞き分けられる。でも、その後、どんどん日本語耳になっていって、聞き分けられなくなる。

でも、赤ちゃんが聞き分けられているかどうかなんて、実際どうやって調べるの?



ヒンディー語の 「d」 は、二種類(dental と retroflex)あって、ヒンディー語のネイティブスピーカーでないと、聞き分けが難しい。このビデオでは、生後6ヶ月の英語ネイティブ環境にいるマシュー君が、この二つの音を聞き分けられるか調べています。

まず、練習として、「ba」 という音を続けて何回か聞いてもらいます。このとき、目の前でおもちゃを動かして、注意をおもちゃに向けておきます。しばらくしてから、「da」 という音が聞こえ始めます。すると同時に、横に置いてあるおもちゃのウサギが動き出します。「ba」 と 「da」 の区別は英語にもありますから、違いは分かって当然です。ウサギが動き出すのをわざと遅らせても、マシュー君は、「da」 になった時点で、ウサギが動くと予測して、ウサギの方を向きます。

練習が終わったら、今度はヒンディー語です。ヒンディー語の2種類の「da」の一方を続けて聞いてもらって、途中でもう一方の「da」に変えます。さっきと同様、音が変わると同時にウサギが動き出します。もしマシュー君が、二つの「da」の違いを分かっていれば、先ほどの練習と同様、音が変わった時点で、ウサギの方を向くはずです。はたして、マシュー君は、大人の英語ネイティブに聞き分けられない二種類の「da」を聞き分け、ウサギの方を見るのでしょうか。

マシュー君の後、生後10ヶ月のエマちゃんも同じ実験に挑戦しています。


あらゆる言語の音を聞き分けられるなんていいなあ、とも思うけど、私たちの脳は、基本的に省エネ設計なんですよね。いろんな言語の聞き耳頭巾があるといいなあ。