先日の記事で、医療保険に関するオバマ大統領の演説について触れましたが、今日、その医療保険改革案に関して、保守派の人々が首都ワシントンに集結し、大規模な抗議デモを行いました。

アメリカの 共和党(Republican) と 民主党(Democrat) の思想の違いについては、アメリカの言語学者 Lakoff 氏の著した

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"Don't Think of an Elephant" (象のことを考えるな)

という本の中で、わかりやすいたとえで説明されています。思い切って簡潔にまとめると、

政府と国民の関係を家族にたとえて、

共和党の保守(conservative)思想は、"strict father model"(厳格な父親型)
であり、国が、国民を厳しくしつける、

それに対して、
民主党のリベラル(liberal)思想は、"nurturant parent model"(育成する両親型)
であり、国は、国民を優しく育てる、

と言えるのだそうです。

だから、民主党のオバマ大統領は、貧しい人や、移民などにも優しい手を差し伸べる、っていうことになります。しかし、保守派の理屈は、お金のない人にもムチ打って、金持ちになるようにすればいいんだ、となるので、今回の医療保険制度改革についても、オバマ大統領が、不法滞在移民は医療保険の対象にしない、と言った瞬間に、共和党の議員から「うそだ!」という声があがったのです。

なお、同じ著者の "Moral Politics" という本でも、詳しく説明されています。こちらは、日本語版もあります。
『比喩によるモラルと政治―米国における保守とリベラル』(当記事の最後にアマゾンへのリンク有り)



ところで、「象のことを考えるな」というタイトル。そう言われたら、どうしても象をイメージしてしまいますよね。
で、Lakoff氏は、本の中で、「言葉を聞いたらイメージしちゃう」という人の性質をうまく利用して、米国の政治家が民意を操作している方法を解説しています。



ちなみにこちらは、5番街で見つけた標識。
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DON'T EVEN THINK OF PARKING HERE (ここに駐車することを考えもするな)
考えるだけでもダメだって。絶対に駐車しちゃいけないってことでしょうけど、駐車したらどうなるのよ、ってイメージしちゃって、どうしても駐車したくなっちゃうかも。。