ノーマルタイプのマシンで、1回当たりのボーナスの獲得枚数の上限が少なくなって早数年が経ちました。ここは確か法律で枚数の上限が定められていたかと思うので、法律の改正=7号機にならない限りは1BIGで300枚を超える獲得をすることが叶わない状況です。

 

しかし、そんなノーマルタイプのDNAを何とか後世に繋げようとして近年開発が続いているのが「疑似ノーマルタイプ」です。確定役を引くと必ずATに突入して、一定の枚数の獲得が見込める台。代表例だと「ガメラ」「ハードボイルド」「戦国恋姫」「ナイツ」などですね。少し亜種感はありますが「花火絶景」も含めていいかと個人的には思います。

 

そんな疑似ノーマル機の台頭によって価値が高まってきたもの、それが「生入り」だと考えています。

 

ここでいう「生入り」とは、ボーナスの成立ゲームでボーナスを入賞させることを指します。アクロス系のマシンなら小役優先制御なので、1枚役とボーナスの重複であればボーナスが入賞しないため対象は単独ボーナスのみとなります。かたやボーナス優先制御のマシンであるニューパルなんかは、あえてボーナスを外して小役を取って枚数を増やすテクニカルなこともできます。

この「生入り」って、疑似ノーマルタイプだとほとんど実現できないんですよね。

 

疑似ノーマルタイプであれば、基本的にはボーナス(AT)に当選した場合、規定ゲーム数の前兆を経てボーナスが開始します。その前兆中にまたボーナス当選フラグを引いたら大体恩恵があるのですが、よっぽどのことがない限り即ボーナスが始まることがないんですよね。ハードボイルドの赤7フラグか白7フラグくらいじゃないでしょうか。ナイツの中段チェリーの時にボーナス図柄を揃えたときもそうだったかな。

 



これですね。赤7フラグの成立ゲームで見事赤7を揃えることができました。

 



これはNG。ちゃんと狙えていれば下段に白7が揃うリーチ目なのですが、これはボーナスが即発動するフラグではないので前兆を挟みます。

 

どうしても疑似ノーマルタイプであれば、当たっているのに当たりが始まらないというもどかしい瞬間が生まれてしまいます。いくら恩恵があるとはいえ、当たっているのが分かっているのに通常時を消化しなくてはなりません。生入りはそのもどかしさを全部すっ飛ばしていきなりボーナスが始まるので、ボーナス察知とボーナス開始がシームレスな状態にあるといっても過言ではありません。

 

 

そもそもなぜ僕が生入りに魅力を感じるかというと、僕が4号機時代にパチスロを始めたからだと思います。

4号機時代はフラグの重複が認められていなかったので、ボーナス成立は全て単独ボーナスでした。(RT解除に伴って放出される台はちょっとややこしいので純Aタイプということにしましょうか。)

ボーナスが成立すれば、今も昔も変わらずにリーチ目が出現します。5号機以降は1枚役と重複していれば、小役優先制御ならボーナスが揃う可能性がないので、その成立ゲームは1枚役を取りに行くor成立ゲームしか拝めないリーチ目を純粋に楽しむことしかできません。しかし4号機時代は、リーチ目出現=ボーナスの取りこぼしという図式だったので、リーチ目が出現したゲームは、3枚の損と引き換えにボーナス成立を見抜いたというゲームにとどまってしまうのでシンプルに3枚損した1ゲームになってしまうのです。

もしこれが丁寧に打っていれば、滑りコマ数とかで違和感を察知し、小役をフォローしつつ生入りを狙うという芸当も不可能ではない状況になります。だから個人的には単独ボーナスが成立したゲームでのリーチ目出現=ボーナスの取りこぼしという認識なんですよね。



なんでこんなことを思ったかというと、最近のお気に入りである「ファミスタ」が小役重複と単独がメイン契機というような台で、おそらくですが、ほかのアクロス機のようにボナ重複濃厚の1枚役を主軸にしたゲーム性ではないため生入りの重要さを感じました。

ボーナスの単独成立なら生入り可能。小役重複であれば、ボーナス成立の次ゲームは小役を引かない限り単独でボーナスが成立していることになるので、これまた入賞可能。

つまりほかのアクロス機のように「1枚役が成立しているからボーナスが入賞できない」という「純粋にリーチ目を楽しんでいい1ゲーム」というのが存在していないのです。

ファミスタは機械割もシビアなので、3枚の損が勝ち負けにつながる可能性も0ではありません。そんな台ですでにボーナスが成立しているのに悠長にリーチ目なんて拝んでいいものか…と思ってしまったのです。

 



最近では、ちょっとでもボーナスの気配を感じたらガンガン変則押しでボーナス判別を行います。その結果入ってなくてもいいじゃない、3枚損するゲームを作るよりはいいじゃない、くらいの感覚ですね。ファミスタ、演出はとても楽しいですが、久々にシビアなパチスロ体験を僕に提供してくれたと思っています。