時間と記憶と
昨夜から、祖母の体調が一段と悪くなり、急遽夜に病院から呼び出しがあった。
もともと、老衰で普段から病院生活をしている。
昨日も、また夜に母から電話があってヒヤリとしたら、やっぱりこれだった。
今日、朝から用事があって昨日の夜から泊まりがけで実家に行く予定にしていたので
丁度家に着いた頃には誰もいない。
シンと静まった実家にいると、祖母のことを思い出して涙が溢れる。
戦前から、商売を始めていた祖父母。
実家のとなりで私が14才までやっていたな・・・。
通学路で大きい荷物を自転車につんで配達していたおじいちゃんに会った。
外で家族にふいに会うのは、なぜか嬉しかったな。
そんなおじちゃんは、もういないけど。
おばあちゃんは、私が母に怒られたときいつもかまってくれた。
お店番しているとき、いつもお話ししてたな。
油性ペンで、値段を書き、何回も先をつぶして笑われたっけ。
ローラースケートで、よくおばちゃんに手をひかれながら店内を探検したなぁ。
懐かしい、愛すべき時間。
しばらくすると、母が戻ってきて、こんなことを言う。
「新しい命が生まれたから、そろそろおばあちゃんも逝ってしまうのかも」
新しいものが誕生して、古いものが無くなっていく。
人間の世界も、時間が止められない。
寂しいけど、本当のことかもしれない。
もう記憶を持たない、おばあちゃんに私は何をしてあげられるだろう?
そんなことを、昔自分がいたずらしてた洋間で考える。
何も変わっていない洋間は、思い出だけが残っている。