反抗期真っ盛りの息子は、卒業式の朝に「行ってきます」も言わずに出かけていきました。
朝早くから慌ただしかった私と長女は、「あの態度はないよな」と言いつつも、行かないわけにはいかないから、さっさと支度して卒業式へと出かけました。
小さい頃から運動神経の塊みたいに、運動させていたらご機嫌な息子。
でも体は弱い。
何度も何度も喘息の発作を起こして救急車のお世話になりました。
アレルギー反応が原因の喘息だから、花粉の時期にはひどくなる。雨の日もしんどい。
ずっと体調との戦いでした。
寂しがりやの強がり屋さんなので、寂しくても素直に甘えられず、強がって見せたり。
繊細な癖にそんなそぶりは見せません。
亡き母は、そんな息子の数少ない理解者でした。母が亡くなってから、息子は居場所の一つを失い、三女の育児と仕事に振り回されてる私には、寂しいとは言えなかった様で、いつの日からか私に話しかけなくなりました。
そんな息子の変化に気づいていても、時間に追われ家事育児に追われ、日々をなんとかやり過ごす事に必死で、息子と向き合う時間はなかなか取れませんでした。
私がジタバタともがき苦しんでいることなんて御構い無しに、子供たちはどんどん大きくなります。時間の流れって、ほんとに容赦ない。
私に期待しなくなった息子は、家庭の外に楽しみを見出し、家族の間で笑顔を見せることがなくなりました。
私はその変化を、息子の成長に伴う反抗だと思っていましたが、そうじゃないよな。
不足してたんだ…
愛情も
時間も
スキンシップも
何もかも。
今日中学の卒業式に臨む息子を見ていて、改めてそう思いました。
人の3倍働いてるから時間がない。
兄弟が多いから、全員の言葉に同時にこたえられない…
どんな理由をこじつけてみても、やっぱり言い訳でしかなくて、息子に申し訳なくて申し訳なくて…。
やっぱり私ってはまだまだ半人前。
子供の気持ちも拾ってあげられないとは情けない。
卒業式。
私は自分を見つめ直すきっかけになりそうです。