枕元の時計を見ると、AM5:00。
カーテン越しに伝わる空の様子は、まだ薄暗い。
寝乱れた掛け布団を直していると、隣で寝ている彼が「う~ん」とうなり声を上げた。
「・・・どしたの?」
「ごめん、起こしちゃったね」
あたしたちはいつも、別々の布団で寝ている。
彼が、大の字にならないと熟睡できない人だから。
「寝冷えでもした?」
「うん、布団がずれちゃって」
それでなくてもあたしは冷え性で、冬場はよく手や足の先端がカチカチになっていることが多い。
そして、彼はそのことをよく知っている。
「こっち、おいでよ」
彼は身を寄せ、自分の寝床の中にあたしのスペースを作ってくれた。
「手、冷たいな」
「うん、足先も冷たくって。だから目が覚めたの」
「そっか」
彼とあたし、それぞれの手と足が重なり合う。
「やっぱりまだ冷たい」
あまりにも温まりにくい皮膚だから、彼はあたしに指先にはあっと息をかけてくれる。
毛布の下で、彼のやさしい吐息が広がる。
「あったかいね」
彼の空間。彼の体温。彼の吐息。
彼の全てに包み込まれて、体の芯まで火照ってきそうになる。