7月10日、新宿末廣亭へ

桂歌丸七回忌追悼公演、千秋楽に伺いました


この公演は十日間行われ
歌丸師匠のお弟子さんたちが交代でトリを取り
また日替わりゲストを迎えての座談会も行われるという趣向で、
千秋楽は歌蔵師匠がトリ
座談会のゲストはライムスター宇多丸さんが
寄席初登場ということで、事前にぴあで前売りチケットを購入し、楽しみにしていました。

前半は私の好きな噺家さん
小痴楽師匠「松山鏡」万橘師匠「初天神」
が登場され、嬉しかったです。
色物も大好きなやなぎ南玉先生
東京ボーイズのお二人が盛り上げました。
宇多丸さん目当てで普段寄席に来ない
お客さんも多いせいか、分かりやすい
メジャーな噺が多かったです。
お客さんも2階席までいっぱいで
いい流れで前半終了。

仲入り後は座談会
幕が上がると歌蔵師匠、竹丸師匠、歌春師匠がいらっしゃいました。
歌蔵師匠の隣に席が一つ用意されていて
いよいよライムスター宇多丸さんのご登場!
割れんばかりの拍手!

ラッパーは実在の人物から名前を借りることが多いんだそうです。
宇多丸さんは日本語の使い手にリスペクトがって和風な名前をと、最初「歌丸」としていたが、売れてきてしまったのでこれはまずいと「宇多丸」に変更。
本家歌丸師匠に名前を使っていいか許可をいただきに行った時、歌丸師匠は「宣伝になるから」と快諾されたそうです。
その時歌丸師匠の前でやったラップは聞かせてくださいませんでしたが、それも寄席に対するリスペクトなんでしょう。
宇多丸さん、素敵な方でした。オーラがありました。

座談会が終わり江戸家まねき猫さん
涙ながらに歌丸師匠の思い出を語り
こちらももらい泣きしてしまいました。
お話し過ぎて動物ものまねやる時間がなくなり、コケコッコーと鶏のみ。
でも追悼公演にふさわしい良い高座でした。

歌春師匠は小噺いろいろ
めちゃめちゃウケてました。
小南師匠は「夢八」を熱演
三味線の小すみさんが賑やかにトリに繋ぎます。

さぁさぁ、待ってました!
トリの歌蔵師匠のご登場です!

長い間演じられることがなかった噺を
歌丸師匠が掘り起こして好んで演っていた噺に歌蔵師匠が少々手を加えて、と枕でおっしゃいました。その噺とは「小烏丸」
何人もの人物を演じ分け、情景が鮮やかに浮かびました。師匠の気合いのこもった熱演に心に打たれました。かっこよかった!

大満足でお開き。

歌丸師匠が亡くなられてもう七回忌とは
時の流れは早いものです。
寄席の良さが存分に感じられる良い公演でした。
宇多丸さんも拝見できて貴重な機会に恵まれてうれしいです。

近く横浜橋通商店街に行って歌丸師匠を忍びたいと思います。