犬が家具を齧る理由は・・
 
口があり歯が生えている生き物だからです。

だから、口輪を嵌めたり歯を抜いたり
口を縫い付けたり、殺せば
テーブルの足に傷をつけられ、
腹が立たなくなります。
これらの問題解決法を
「抹殺法」と言います。

叱ったり、苦い薬を塗ったり、
天罰を与えたり、怒鳴ったり、
脅したり、体罰を与える、
「嫌子法」という対処もあります。

この行動は自己強化的
つまり、齧るとスッキリする。
ゆえに
「消去法」(無視)は効果がない。
習慣になってしまうことすらある。

 
我が家のテーブルの足を
ご覧あそばせ?
なんと、歴代4頭が齧った跡。
 

 
犯行動機は4頭それぞれ違い、
それゆえ対処も全て違いましたが、
「抹殺法」「嫌子法」「消去法」
は使わず、
短期間でやらなくなりました。
 
虎徹は6カ月でしたから、
ひっかき傷程度4本。
もっと良い噛むための木の棒と
コングを使い、
「他行動法」(褒める)と
「対立行動法」(同時にできない)
で解決。
犬の顎は1歳近くまで成長します。
用意しておかなかった私のミス。
成長と共に、
時々ガムだけで満足するように。
 
インディ君は成犬だったので、
不安とストレス。
元の飼い主が
恋しかったのでしょう。
最後に車を降りた場所で
必ず立ち止まり、
似た車があっると立ち止まり・・・泣けました。
塗装の下の木が見えるほど
せっせと齧りましたが、
鹿の骨を使い、
虎徹と同じ手法で
対象をコントロール。

我が家に馴れると
「破壊するもの認識」だった
ボールや縫いぐるみも
壊さなくなりました。

ベティも虎徹と同じ6カ月でした。
今度はちゃんと用意してあった
...のですが、
食後ガムと散歩で拾う小枝で満足。
カミカミ意欲平均以下、
手がかからない大人しい犬でした。
ところが、2歳過ぎたある晩に
現在の半分まで齧りました。
私が2泊3日入院した時の
2晩目のことです。
台風の夜でした。
帰宅して驚いたのですが、
それきりやりません。
不安だったんだねぇ・・・
愛おしくなりました。
 
 
 

 
スピカは歯の生え変わり期に。
虎徹と同じ対処をしましたが、
それでも
「初めてのお留守番」の時と、
「初めてベティに叱られた後」に、
テーブルの下に潜り込んで
イジイジ齧っていました。
 
もう、傷だらけのテーブル。
惜しくなかったので

別のシーンでの行動に注意し、
我慢を秒単位から要求。
行動制限の欲求不満解消のため、
体を動かす楽しいことで
疲れてもらいました。

疲れている犬は
良い犬だ。
(英国の古い諺)
 
仔犬期に身についた
嫌子法の行動連鎖は、
後々一番厄介になるので、
最終兵器の
波動砲やスペシューム光線。
私は楽チンが好きで、
後かたづけが嫌いです。

親の仇のように1~2度齧って
やめたので、
構ってちゃんのスピカの場合は
成功だったと思っています。

今は2匹とも齧る気なし。
だけど何かがあれば、
また齧ることが
あるかもしれません。
その時は、
齧る動機を考えて
「動機そのもの」を
排除したいと思います。
 
吠える・走り回る・齧るなどの
自己強化的行動
(やるとスッキリする)は、
スッキリすれば
やる必要がなくなります。
我慢しても
便意・尿意が消えないのと同じ。
漏らすなと叱るより、
オマルを用意(笑)

犬をコントロールするのではなく、
結果をコントロールできれば
良いのですから。
 
 
家具を買い替えようとか、
パテで埋めて塗装しようと
時々思うのですがね。
犬たちとの思い出も消えそうで、
 
ま、このままでいっか!
と、20年使い続けています。
 
以上、
家具の傷より、
犬の傷が辛い犬馬鹿
の、独り言でした。