「このコケティッシュなオーストラリア人は、トップ50の操り人形にはなりたくないようだ。
4年間の女優としてのキャリアを経て、'88年、20歳のときに「I Should Be So Lucky/ラッキー・ラブ」で世界的なポップミュージックシーンにデビューしたカイリー・ミノーグ。
リトル・エヴァの曲をカバーした「The Loco-motion/ザ・ロコモーション」をヒットさせたその当時の彼女は、カメラが目に入るや否やポーズを取るように調教された、かわいいペットのような女の子だった。
ヒット曲の製造工場(PWL)で生産された商品だったカイリーは、言われたことをやり、必要なときに微笑んだ。
将来のキャリアについても、自分自身に問いかけてみることはなかった。
そのころを振り返った彼女は、街なかや毎晩通うナイトクラブで、周りの人々が彼女に気付いたり騒いだり、毎日、新聞や雑誌に自分の写真が出るのを楽しんでいたことを否定しない。
しかしそんな生活は、カイリーのエネルギーや才能を無視したものだった。
自ら進んで2年間の休息をとり、自分らしさを探し出した彼女は、新しいアルバムと共にミュージックシーンに戻ってきた。」(text from ELLE1995.2.20)
確かにファンに忘れられることが不安だったけれど
もう一度しっかりと自分を見直せた
音楽性の変化を理解してもられると信じて
そのアルバム「Kylie Minogue」から3年、、、
『奇跡のプリンセス!「アーティスティック」カイリーの魅力が花開く3年振りのニュー・アルバム!マニックスとのコラボレーションが見事なロック・ナンバー、そしてクラブ・シーンの俊英たちによる最先端クラブ・サウンドが満載!』
「インポッシブル・プリンセス/Impossible Princess」
1997年10月22日発売
日本盤のみボーナス・トラック1曲追加収録/3D特製ジャケット/ポスト・カード・セット付
遂に脱いじゃいました
何もかも脱ぎ捨てて
全裸です!
ってサウンドと詩がよ!
それくらいの勢いがあったアルバムだわ
そしてサウンドもこの時点で完璧に変化
前作からかなり長い間(3年!待たされたわぁー)インターバルがあり
制作に2年間を費やしたdeConstructionからの2枚目のアルバム
通算6枚目のオリジナル・アルバムよ
ともかくこのアルバム 完全にデビュー当時のPWL版カイリーを抹消し
数年の様々な経験と選択とをあからさまに打ち出し
結果 異質なアルバムを作り上げる事には成功しているわ
カイリーの自信に満ちて自由な歌声だったり
またナイーブな歌声で表現してみたりと
素のカイリーが赤裸裸に登場
アーティスト人生の中で初の生々しい音、歌声、そして歌詞をアルバムに注いだって感じね
1995年後半頃
カイリーは詩&歌詞を書く為に渡米したそうよ
その時に書き貯めたものが勿論今回のアルバム『Impossible Princess』のベースになったのね
誠実な姿勢で
かつ実験的なスタイルのサウンドに挑んだカイリーはアルバム全曲の作詞を書き上げ
アーティストとして絶え間なく溢れ出す多様性を証明したわ
まぁー試行錯誤の末
目的地に到着した感のあるカイリーの最もパーソナルなアルバムかも
ビジュアル面も仏蘭西・巴里出身の写真家&ミュージック・ビデオ・ディレクターStephane Sednaoui氏の貢献大よ
詩の世界感
そしてメロディーが激しく揺れて始まるアルバムのオープニング曲「Too Far」
インディー・ロックなカイリーの代表曲「Did It Again」
感情の不可解な部分をオーケストラで表したエンディング曲「Dreams」
どれも今までのカイリーには全く無かったイメージの曲ばかり
アルバム・タイトルは「Poems To Break The Harts Of Impossible Princesses」からカイリーが衝撃的なインスピレーションを受け決定
またアルバム・タイトルはエンディング曲「Dreams」にも使われているわね
プロデューサーはDave Ball、Ingo Vauk、前作から引き続きBrothers in Rhythm、そしてJames Dean BradfieldとDave Eringa