先に結論から書きます。

 

術後病理検査結果により病理ステージが3Aとなり、ステージ分類上は術後補助化学療法推奨、となりましたが、主治医や各所の方々へ相談した内容を自分なりに整理し納得したうえ、

術後補助化学療法(抗がん剤)はやらない

ことに決めました。

 

根拠…というか判断するに至った決め手は、私の病理組織検査結果やこれまでの臨床所見を踏まえての再発リスク、私が抱えている他の疾患と大腸がんの関係(発症の因果関係や今後の対応)、今後の妊娠の可能性、等を総合的に考えてのものです。

(私は医師ではありませんので、医学的に云々、ということを言語化して説明できませんが、主治医はじめとした各所の方々に相談していくなかで、納得して、この方針で行こう、と腹を括るに至りました)

 

以下、12月21日の外科外来について。
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12月21日(水)
 
この日は2週間ぶりの通院です。
予定は
O医師の外科外来→内分泌内科の外来→採血(前回の外来で腫瘍マーカー測定のための採血依頼に不備があったのでした…)
です。

ケモありorなしの重要な話をするための外来なので、彼にも付いて来てもらいました。
 
予約時間の9:00に余裕をもって到着し、しばし外科の待合で待つ。9:15ごろに受付番号が表示され、O医師の待つ診察室に呼ばれました。
外来は和やかな雰囲気でスタート。彼は入院中ほぼ毎日来てくれ、O医師とも何度も話をしたことがあるので覚えていてくれてました。
 
O医師はこの日は散髪した直後だったので、今となっては懐かしのいいとものタモさんよろしく
「あれ?髪切った?」
と言いたい気持ちをぐっと押さえ、あと初めてマスク無しだったのでそこにも突込みを入れたかった気持ちもぐっと押さえ、問診へ。

 

・身体の調子全般
・食事の状況
・便の状況
・仕事について

 

まずは以上の4点について聞かれました。

 

身体の調子は特段問題なし、食事も量がとれていないけどおやつで補っていることを伝えると体調崩れてないから焦らずに、とのアドバイス。
便は快調(1日2~3回)なので問題なしです。

 

仕事については
「11月の最終週からフルタイムで戻ってますよ!!」
と自信満々に伝えたところ、O医師は苦笑いして
「…ということはもうほぼ入院前の生活だよね…。」
となぜか彼に確認をとり、彼も苦笑いしながら
「ええそうですね…」
と答えていました。。。

 

気を取り直して仕切り直し、脳外科と内分泌内科とはどのような話になっているかをヒアリングされました。
(電カルに詳細書いているので、私の認識がずれてないかの確認の意味合いが強いようでした)

 

脳外科はひとまず経過観察で次は2月にMRIの予定、内分泌内科は今日のO医師との相談の結果を受けて今後の対応を確定させるのでO医師の外来の後に予約が入ってる旨を伝えました。

 

そしていよいよ肝心の抗がん剤について。

 

まず私から「先日O先生からもご提案があったとおり、抗がん剤はやらずに対処していきます」と意志を伝えました。
O医師も「(私)さんの場合はその選択も十分にありだからね。しっかり経過観察していきましょう。」との答え。
加えて私からは、まずは再発阻止・予防の観点から、出来ることをとにかくやっていくが、万一、今後再発した場合、抗がん剤を使うべき、という判断がなされた場合はしっかりと抗がん剤治療を行う、とも伝えておきました。

 

またO医師は、やるべきことがとてもシンプルになった、と仰り、今後の対応を改めて整理しました。

 

まず大腸がんについては、
・O医師による経過観察
がやるべきことです。

 

ここでO医師から重要なことだから絶対に覚えておいてほしい、と言われたのが、

 

・私の場合は妊娠する可能性があるからCTはやらない
・超音波エコーをCTの場合より頻度を上げて3か月に1回行う
→CTをやらないため微小ながんの発見が遅れる可能性があるので、CTよりも間隔を短くするとのこと。
 万一再発があってもエコーで見つかった段階で適切に対処するから、とのことですし、しっかり経過観察していきます。

※CTについては、セカンドオピニオンをもらった先生からもO医師の方針と同様の対応が推奨、と話をしてもらっており、
 もし万一、主治医(O医師)の先生がCTをやると言っていたらエコーでの検査にしてもらうよう言ってください、と言われていました。
 O医師はエコーを使うことに加えて、頻度も3か月に1回にしてくださったので、本当にありがたかったです

 

また、脳外科は2月にMRIの予定、内分泌はO医師の外来の後にI医師と話すのでそこで方針確定、ということで確認をしました。

 

この後、O医師からもしO医師がうっかりCTを予約しそうになっていたら全力で止めるように言われ(笑)、腫瘍マーカー測定のための採血を行って年始に結果を聞きに来るように、と言われました。
色々決まってすっきりして良かったね、とも仰ってくれました。

私もすっきりして、今後の過ごし方についての決意がさらに固まりました。

 

そして最後にこの日の問診でO医師にどうしても伝えたかったこと…「明後日(O医師の外来の2日後)に入籍します」ということを伝えました。
O医師は満面の笑みで「おお!おめでとうございます!」と言ってくださり、本当にここまで持ってくることができてよかったと思いました。

 

9月にO医師に初めて外来でお会いしたときに「もうすぐ結婚するんですけど、決まった直後に大腸がんが見つかった」という話をしたのが懐かしかったです(笑)。
その時のO医師の「えっ?結婚式はいつ?こんなタイミングで大変だけどいっしょに頑張りましょう」という言葉が何だかとても嬉しくて、精神的に崩壊したり、自暴自棄になったりすることなく色々と対峙することができたのだと改めて思いました。
O医師には「色々ありましたけど、O先生のおかげでここまでやってこれました。本当にありがとうございました」と感謝を伝えました。もちろん彼からも。

 

この日の外科外来は最後にO医師から、これからまたしっかりやっていきましょう、と力強い言葉を頂き、終始和やかな感じで終わりました。

 

今回の選択をするにあたって、自分の身体の状態を客観的にとらえ、自分にとって最善の選択は何なのかを様々な立場の人の力を借りながら考えました。
専門的な医療関連の情報に触れるのは久しぶりでしたが、情報の解釈の仕方、それを自分自身にどうあてはめていけばいいのか、と言った点については特に慎重に、知見を持っている方からアドバイスをもらいながら考えていきました。
(特に臨床試験結果の読み方やリスク因子の考え方については、自分一人で解決しようとしていたら完全に勘違いして迷走してしまっていたと思います)

本当に私は周りの人に恵まれていることがわかりました。いくら感謝してもしきれません。
みなさんありがとうございます。

 

絶対に恩返ししたいので、今のこの元気な状態を維持して(もちろん脳腫瘍は治療する)、アクティブに過ごしていきたいと思います!