少し投稿の間が空いてしまいました。申し訳ありません!
さて、今回は賃金をテーマにお話ししようと思います。時給という考え方があったり、年俸という考え方があったり、あるいは成果主義のところもあったりしますが、賃金とは一体なんなのでしょうか?
生み出した成果に対する対価?切り売りした時間に対する対価?
考え方はそれぞれであり、おそらく上に挙げた両者はある程度妥当し、ある程度は妥当しません。
例えば、時給換算の仕事を具体例としましょう。一般的にこのタイプをとっている就労形態は、アルバイト・パートが多いです。このような形態の仕事をした事がある人ならばわかるかもしれませんが、仕事ができるできないに限らず、多くの職場では賃金が同じですよね。
研修期間だったり、バイトリーダーだったりと賃金を左右する例があるのも事実ですが、大抵の場合はベテランであれ、仕事ができない人であれ大した賃金の差はありません。
もし、成果に対する報酬が適切に還元されるのであれば、正規社員以上に多くを生み出しているアルバイトは正社員以上に給与をもらっても良いはずです。しかし多くの場合そうではない。
逆に、会社で結果を出してなくても給与をもらっている人は一定数います。あなたの勤めている会社を見ても何人かはいるのではないでしょうか?
賃金は、ある程度切り売りした時間の長さを反映しますし、成果も反映するでしょう。しかし、実際のところは、その地域や国の文化であったり、景気であったり、経営者の考え方だったりで、変わってしまうものです。では、そんなブラックボックスである賃金には、何一つ一般法則はないのか?
個人的にはそうは思いません。簡単なことですが、自身の行なっていることの市場価値が高いと
賃金は高くなります。
ですが、その市場価値というのは、どの国・地域における市場なのかというところが結局重要です。できることならば、自分の突出した能力を求めている国・地域で活躍した方が対価は大きくなります。最近はネット社会なので、能力の需要と供給のマッチングは以前より楽なりましたが、まだまだ便利にできそうですよね。これからの進歩に期待したいところです。
柄谷行人という方をご存知でしょうか?日本の哲学研究の第一人者の方ですが、彼の研究は経済など他分野にも広がります。私の基本的な価値の考え方は、彼の考えに依拠しており、ここで書いたのはその方の考えの一片の解釈です。
少し難度が高いですが、柄谷行人の著書・トランスクリティークを紹介しておきます。
それではまた!
トランスクリティーク――カントとマルクス (岩波現代文庫) https://amzn.asia/d/2ODZte7