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​2022.09.17 追記


手術前、最後のライブの話です。


この日、実はうちのお客さんはすごく少なくて。
ああ。自分の人生ってなんだったんだろう、と思いました。

ガンでも、沢山のファンが来てくれるわけじゃない。
自分が16歳から必死でやってきたことの結果がこれなんだ、と。
現時点で、私の人生は、コレ。

悪い意味じゃなく全てがどうでもよくなりました。


続けてこれたのは、やっぱりライブが好きだったからで。
それを今、この時点ではやれること、
それに感謝して、ステージに出てったら迎えてくれたのは…



それでは、本編をどうぞ。



発覚17  左胸全剔出直前のライブ





登場人物紹介や数回出てきた友人傷様のバンドが主催で、





同じく友人ヤマトバンドのパフォーマーとしても出演する、




下北沢3会場同時サーキットイベント。




これが全摘出前、最後のライブです。





私の頭の中は以下。


「もしなんかあったらこれが人生で最後のライブか。

あー、一瞬考えちゃった。

なしなし。今のなし。

目一杯楽しもう。

ずっとずっとやってきたことだから。

全然売れてないし、べつに人気ないし、

今日もソーシャルの問題でぎゅうぎゅうじゃないんだろう。

でも、私は楽しめる。

いつだって。行こう。全部出し切ろう」





待っててくれたのは意外な光景でした。





ライブとか好きな方はわかると思うんですが、

着てるTシャツで誰を見にきたかわかるんですよね。

だから当然うちの出番にはうちのTシャツの子がいる、そう思ってたんです。




でも、




最前列には、傷様のバンドのTシャツや、

ヤマトのバンドのTシャツを着た皆さんも含め、

色んなバンドのお客さんみんなが、押し寄せてくれていたんです。

※もちろんソーシャル範囲内






みんなのあげてくれる拳を見て覚えておこう。

この手拍子をよく聞いて覚えておこう。





そして、mcでこう言いました。




メンバーが白血病になって、

あたしが脳炎髄膜炎になって、

後遺症で歌が歌えなくなって、

精神病院の隔離病棟にも入ったよね。

うちを不幸なバンドだっていう人もいるけど私は幸せなバンドだと思う。

だって、一回も活動が止まってないんだから。





さすがに、ガンの治療なら活動止まるでしょ?って思う?



いいえ。




私は告知をうけたその日から、膨大な曲数を書きました。




そんな書けるなら、

普段から書けよってくらいに。




ライブができないのはコロナもあるから、

まあみんなそうだしセーフとして、

男たちは怒涛の編曲地獄タイム。



だから止まらないのです。

進んでる姿が一瞬見えなくなるだけで。




うちのバンドは走り続けるんです。



ーつづく









💋私のバンドのサブスク